だいすき ぎゅっ ぎゅっ

あさごはんたべたあと、ぎゅっ。ほんをよんだあと、ぎゅっ。おさんぽしたあと、ぎゅっ。うさぎのおやこがなんどもぎゅっとだきあいます。だいすきぎゅっぎゅっ!うれしいな、もういっぺん。...

夕暮れに外で一人で遊んでいる子はね……『ことりぞ』

夕暮れ、お面をつけた少女が一人で遊んでいると……   絵で語る妖怪の話 文章が極端に少なく、絵がメインにも思える一冊。 繊細で緻密なイラストが、夕暮れの薄ら寂しさと不安な気持ちをかきたててきます。 絵は美しいのに、どこか落ち着かない気持ちにさせる内容です。 メインの女の子はなぜか古風なお面を被...

不条理ダークファンタジー──『マイマイとナイナイ』

マイマイは、ちいさなちいさな弟、ナイナイを見つけました。   マイマイとナイナイの不条理な夢 ある日、マイマイはちいさいちいさい弟ナイナイを見つけました。 あまりに小さいのでお母さんには見えず、お父さんにも見えませんでした。 マイマイは、小さい弟ナイナイを、くるみのからにいれました。 大きな森...

子どもたちの心に寄り添う優しい物語集──『ふしぎなかぎばあさん』

表題を含む優しい短編三つを含んだ不朽の名作。   収録三編は独立した話でどれから読んでも大丈夫 本書には表題を含め、三つのお話が収録されています。   1.ふしぎな道のり 主人公のタケシは、友達の正ちゃんに誘われ、自転車で遠乗りに出かけます。正ちゃんの自転車は買ってもらったばかりの、ピカ...

きいきいきいきいきい──『ちょうつがい きいきい』

部屋の扉を開けると、きいきい。 きいきいきいきいきいきい。   最初はちょうつがいがきいきいだったのに 「ぼく」はあるとき気がついた。ちょうつがいがきいきいと鳴ることに。 よく見てみると、大変だ。おばけが挟まってる。挟まれたおばけが、いたいいたいと。 「ぼく」はお兄ちゃんに知らせに行った。...

ゆうれいのまちに行ったら──『ゆうれいのまち』

真夜中、ともだちがやってきて、窓をノックする。 ゆうれいのまちに行こうって。   ともだちに連れられて、足を踏み入れたゆうれいのまち 真夜中、友達に「ゆうれいのまち」に行こうと誘われて、「ぼく」は家を抜け出し、「ゆうれいのまち」へ。 最初は誰もいない町でしたが、そっとしずかに建物のかげを覗いたら...

もしかしたらすぐそばにいるかもしれない──『くうきにんげん』

この世には「くうきにんげん」がいる……   誰にも気付かれない、「くうきにんげん」 くうきにんげんを しってるかい?  しってるかい? この世には、「くうきにんげん」が世界中に大勢いるのです。 誰もいないかのように目に見えなくて、誰にも気付かれず、小さな穴や隙間があったら入っていける、...

迫りくるそこはかとない恐怖──『はこ』

「はこ」にとらわれてしまった少女のこころは──   淡々とつづられる物語、不安な気持ちにさせていく ある日少女は、はこを見つけます。 開かないはこ。振ると、コソコソ音がします。 雨の降る日、そのはこが開いていました。 中はからっぽ。 メダカがいなくなりました。 からっぽだったはずのメダカ...

日常生活でよく見かけるからこそ──『かがみのなか』

思えば鏡というものはいろんなところにあるとは思いませんか。 鏡に映るのは、もちろんわたし……? 鏡という不思議なもの 鏡はいろんなところにあります。お店の中にも、街角にもいっぱいあります。学校でも必ず鏡があります。 鏡を見ない日はありません。 鏡はそのままを写すもの。 鏡の前で右手をあげれば、鏡の中の...
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