本嫌いな子に本を読ませる5つの方法を考えてみた

    読書感想文、キライ。
    課題図書? むりむりむりむり。
    愛読書はゲームの攻略本。漫画。

    うーん、もうちょっとこう、さあ?
    世界の名作とかさ? 字の本を読まない?
    ちょっと面白そうなの買ってきたんだけど、読まない? え? いらない? ああそう……。

     

    本を読みたくないのか? それとも読む力がないのか?

    本が嫌いな子は本当に大嫌いです。まず字を読みたくない気持ちMAXなので、どんなに薦めても絶対に集中して文章を読むことなんてありません
    そこで問題なのは、「本そのものを読みたくない」のか、「本を読む力がないから読みたくない」のか、です。

     

    「本そのものを読みたくない」場合

    「本そのものを読みたくない」といった子の場合は、大抵、本との出会い方が最悪だったか、いい出会いがないだけです。

    本は読まないけど、ゲームの攻略本や漫画を熱心に読むといった子の場合は、物語の楽しさや知っていたり知識欲がある子です。なので、本そのものを読ませる事はそんなに難しくはありません。熱中しているものの書籍化したものを渡せばいいのです。なければ、それに似た雰囲気のものを。探せば大抵あります。

     

    「本を読まないなぁ……」という場合は、大抵、「読んで欲しいと思っている本を読んでくれない」という意味なのです。読んで欲しいと思っている本と、子どもが読んで楽しいと思う本がイコールでないから、「本を読んでくれない」という声が出てくるわけです

     

    子どもに本を読ませる方法を五つほど考えてみた

    「本そのものを読みたくない」といった子に、「読んで欲しい本」を読ませる手段はいくつかあります。どうしてその本を読んでほしいか、一考の余地はあるかと思いますが……。

     

    一度読んでから、子どもにおすすめという形で渡す

     というか、むしろ読んで欲しいと思うのなら、一読していることが最低限の条件だとは思いますが……。ネタバレしない程度のプレゼンテーションを行ない、これはいい本だとアピール。好奇心を刺激する

     

    子どもの好きそうな本を読ませ、少しずつ慣らしてから本命の本を渡す

     時間がかかります。読書感想文のために読ませたい場合は悠長すぎてやってられません。でも本自体のイメージは悪くならずにすみます。子どもに本を選ばせてあげると、テンションもあがっていいんじゃないでしょうか。漫画とか攻略本とか持ってきそうな気もしますが、頑張ってかわしてください。

     

    冒頭部分だけ読み聞かせしてみる

     子どもの年齢によって限られてくる手段。つかみのいい本なら読んでくれる確率アップ。自主的に読み出すまで、ちょっとずつ読み聞かせページを増やしていく方法も。

     

    強引に読ませる

     本の出会い方としては最悪な形になりかねない大博打。読んでみたら意外と面白かった、ならしめたもの。読んでみたけどつまらなかった、なら最悪。毎年の読書感想文が地獄に。

     

    常に子どもの目に入るところにおいておき、アピールする

     読んで欲しい本のプレゼンテーションを最初に行ってから、あえてしつこく薦めず、目に入るところに常に本を置いておくという作戦。手に取ってくれるかどうかはその子次第。差し迫った事情がある場合はおすすめできない。

     

    その他、本を読む時間を設けるとか、定期的に図書館に連れ出すなど、本と接する時間を作ってあげるといいかもしれません。最近は電子書籍も充実してきつつあるので、電子書籍端末のような機器を好む子には電子書籍が向いているかも。

     

    「本を読む力がないから読みたくない」場合

    後述の「本を読む力がないから読みたくない」場合は、少し真剣に考える必要があります。
    小学校にあがる頃、本を読むのが好きな子は自ら選んで本を読みます。自分の好きなものを選ぶ事もできます。それは、書いてあることが分かるからです。

    でも、本を読む力がない子は、大抵、「文章が読む力が弱い」ので、書いてあることがよく理解できません。だから、本もどれが面白いのかわからないし、そもそも本を読むことに心地よさなど覚えません。何が書いてあるのかよくわからないものを読まされて、「楽しい!」なんてなりませんよね。おとなでも、全然専門外の難しい学術書を読んで、理解できないのに「楽しい」なんてなりませんよね。

     

    文章を読む力が弱い子は、音読させるとはっきりと分かります。文節ごとに切って読むのすら困難な場合が多いです。文章の意味を理解していないので、ヘンなところで区切ります。単語のど真ん中で区切ったりするのがそうです。
    さらにそういった子は、漢字が読めなかったり、そもそもひらがなやカタカナが読めない場合もあるので、すらすらと音読することが困難です。これには単に文章を読む力が弱いという場合と、文章を読む能力に何らかの障がいを抱えている場合があります。

    国語の宿題に音読が出るのは、保護者がそれに気付く機会でもあるわけです。早めの気付きが大切です。気付いたときには大変な事になっていた……ということにならないよう、少しだけ気をかけてあげてください。

    障がいを抱えている場合は、専門家と一緒に支援方法を考えていかなくてはなりませんが、読む力が弱い場合は、ひらがなやカタカナ、漢字の学習をしていかなければなりません。学校の先生と保護者が協力して、サポートしてあげましょう。

     

    それに平行して、本の読み聞かせなどをしてあげると、本に対する嫌悪感が薄れるでしょう。本を読む楽しさは、文章が読める楽しさとはまた違った楽しみですから。

     

    まとめ

    本好きと本嫌いは何がきっかけで分かれるのでしょうか?
    読み聞かせに接する時間の多さ? 本に囲まれている生活をしているかそうでないか?

    多分、一概にきっかけといえるものはないのだと思います。

    ただの一冊だけでもいいですから、お気に入りの本が見つかれば、新しい世界の扉を開くことができるのかもしれませんね。