小さなサンと 天の竜

むかしむかし、三つの高い山にかこまれた谷間に、ある一家が暮らしていました。一家の畑は、山のむこうにありました。ですから、毎日、高い山を越えて畑へ行かなければなりませんでした。そんな暮らしに疲れはてた、おとうさんとおかあさんをみて、小さなサンは、立ち上がりました。「ぼくが、山を動かしてみせる」サンは、毎日つるはしで、山を...

この世でいちばんすばらしい馬

絵師ハン・ガンの描く馬は、あまりに生き生きしているため、絵から飛びだし、生きて動きだす、という噂があった。いくさが都にせまったとき、ひとりの武将がハン・ガンをたずねて、たのんだ。「わしのために、この世でいちばんすばらしい馬を描いてはくれないか?」と…。幼いころから絵の修業にはげみ、宮廷の絵師となった青年と、青年の絵から...
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