おばあさんの飛行機

小さな田舎町の小さな家に、編み物名人のおばあさんがいました。春がきて頼まれ仕事がなくなって、何を編もうか考えているときでした。大きな黒っぽい蝶が窓から入ってきて、ひざにとまりました。見たところただ黒っぽい羽が、よく見ると美しいこまかい模様が浮き出ています。名人のおばあさんは、この蝶の羽模様で肩かけを編むことに決めました...

海の志願兵

第一次世界大戦、シベリア出兵、関東大震災、そして…。北海道の屯田兵村に育ち、17歳で海軍機関兵に志願した青年が生きた平凡でかけがえのない日々。明治末から昭和のはじめまで、激動の時代を生きた父を、希代の児童文学作家が書き上げた評伝小説。...

まめだぬき新装版

むかしむかしのことです。やまのおくに、すみやきが、ひとりでくらしていました。すみやきは、あるとき、ちいさなちいさなたぬきを、いっぴきつかまえました。すみやきのおやゆびのうえにのるくらいの、ちいさいたぬきでした。月刊「キンダーおはなしえほん」1975年10月号初出。民話的な語りを精緻なイラストで描いた名作絵本、ついに復刊...
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