『このあかいえほんをひらいたら』──この絵本を開いていったら?しかけの面白い絵本

あらすじ

草むらに置いてある、赤い絵本。
右側のページに、「あかいえほん」と書かれたページがある。
このページを開いてみたら……

中にはてんとむしが描かれていて、彼は本を開こうとしていた。
緑色の絵本だ。

右側にある、「みどりえほん」と書かれたページを開いたら……?

 

ページをめくっていく楽しさを味わえる絵本。

 

だんだんページが小さくなっていく、面白いしかけ絵本

しかけが面白い絵本。
ページをめくる楽しみを教えてくれる。

本を開くと、一つ小さな紫色のページが現れる。
それには、タイトルが書かれている。
そのページをめくると、その裏には、

この あかい えほんを ひらいたら……

……とあり、またひとつ小さなサイズの赤い紙製の表紙が右側にある。
タイトルは「あかいえほん」だ。

この「あかいえほん」を開いたらどうなるのだろう?
そう思ったら、もうめくらずにはいられなくなる。

 

赤い表紙をめくったら、その裏には、テントウムシが描かれていて、彼は本を開こうとしているところだった。
その彼が開こうとしているのは、緑色の絵本のようだ。
右側のページには、またひとつ小さなサイズで、「みどりのえほん」と書かれているページがある。

 

ここまできたら、めくらずにいられない。
そうやってページをめくった裏側に本を開こうとしている動物がいて、その動物が持っている絵本と同じ色の絵本のページが一つ小さなサイズで右側に用意されているといった、変った構造の絵本なのである。

 

次々にページをめくっていくと、ページのサイズはだんだん小さくなっていき、最後はマッチ箱より少し大きいかな、というぐらいまでのサイズになる。

最後は、次々とページをめくっていった振り返りになる。

その てんとうむしは
かえるの おはなしを よんでいて
その かえる うさぎの おはなしを よんでいて(後略)

なんだか合わせ鏡の中を覗いたかのような、頭のこんがらかってくる不思議な展開である。
正直、「なるほど!」という爽快感がなく、「うん、なるほど……?」といった感じになってしまった。固い頭にはつらい。

 

そして本を閉じていく様も、同じしかけを辿っていく。
一番小さなページを閉じると、それぞれの色の絵本を持っていた動物たちが立ち去っていくのだ。もちろん、ページの大きさも、だんだんと大きくなっていく。
そして一番最初の赤い絵本、閉じるのは一体誰?

 

そう、「あなた」だ。

 

メタ要素が楽しめる絵本

ページをめくる楽しみを味わえる絵本。
メタ要素も味わえる、おとなでも楽しめる、おもしろい仕掛けである。

しかし、話のほうはあまり大きな展開はなく、しかけのほうに目が行きがち。
だんだんページが小さくなっていくので、読み聞かせしにくい面もある。
複数に向けての読み聞かせにはあまり向いていないといえるだろう。

幼児、低学年向け。