あらすじ
月夜の晩にぬっと出た、動物の影。それは一体、誰?
月夜のムードたっぷりのページをめくりながら、次々現れる影の正体を考えていこう。
描かれた動物の影を見て、その正体を当てていく絵本。
私はダレ? 当ててみて
月と星の輝く夜の闇に、真っ黒な影。
影は、私はだれだ、と質問を投げかけてくる。その調子でページが進んでいく。
答えは巻末にまとめて書かれているので、答え合わせのページは次のページにはない。
真っ黒の影はどれもみんな動物だ。
テンポのいい文章で、なぞなぞのように私はだあれ、と問いかけられる。
文章中にヒントもたくさん盛り込まれているので、たいていの影の正体は突き止めれる。
油断していたら、急に難しい問題が出てきて、どうしてもわからず、妙に悔しい思いをしたのはおとなの沽券に関わっているように思えたからだろうか。
最初、一読したときに思ったのは、文章のテンポが本当にいいということ。思わず口に出したくなるような、ひょうきんで軽快なリズムを刻んでいる。
基本的になぞなぞの体裁をとっており、物語を読むというより、なぞなぞの本を読む感覚に近い。
絵はほぼ黒と青で描かれており、時折、ワンポイント的に月や星などに黄色が使用されている。これがとても印象的で、目を引く。暗闇の中でまさに輝いているような効果を得られている。
黒い影は黒一色ではなく、黒の上に光沢のあるインクで書き込みがされており、夜の闇の中に立つ影を表現している。
目をこらして何者か確かめているうちに、暗闇の中でわずかな光源を頼りに何かをみるときにはこうするな、と気づいた。視覚的にも考えられた一冊だ。
内容は、前述したように、なぞなぞだ。物語性はない。
いろいろな動物が(ときに海の生き物も)登場するので、楽しい。
月夜に浮かび上がる動物たちの影を見ながら、その正体を当てよう。
なぞなぞ好きな子は楽しめる絵本
黒に光沢のある黒という影のイラストは視覚効果抜群だが、見づらいことには変わりない。
複数に向けての読み聞かせは難しいものがあるが、みんなでのぞき込んでの読み聞かせや、一対一の読み聞かせでは映えるだろう。なぞなぞは鉄板ネタ。答えを言い合ったりして、盛り上がるだろう。
ただ、物語ではないので、物語性を望むときは、この本は向いていない。
