あらすじ
カクレンボ・ジャクソンは恥ずかしがり屋。
どこかに出かけるときも、周囲にとけこめるような服をきて、目立たないように心がけていた。
しかし、あるとき、お城からパーティの知らせが届いた。
カクレンボ・ジャクソンは、お城にとけ込めるような服を仕立てるのだが……。
恥ずかしがり屋のカクレンボ・ジャクソン
カクレンボ・ジャクソンはとても恥ずかしがり屋。できることなら、目立ちたくない、という性格をしていた。そのため、彼は出かけるときは、周囲にとけ込むような服装を心がけていた。その様子は、まるで擬態状態である。
描かれた絵から、カクレンボ・ジャクソンを確認しようと思ったら、ちょっと探さなければいけないほどの擬態具合だ。
そんなカクレンボ・ジャクソンの元に、手紙が届いた。
なんと、それは女王様の誕生日パーティの招待状。
カクレンボ・ジャクソンは、城に行ったことがない。だから、どんな服装で行けば擬態できるかわからない。
しかし、彼はお城の様子を夢で見て、いいことを考えつく。夢の中のお城は金銀で輝いていた。だから、金銀の布で作った服を着ていけば、擬態できるではないか。
カクレンボ・ジャクソンは、金と銀の布で、早速服を作った。これで目立たずにパーティに参加できるぞ、というわけである。
しかし……
なんと、パーティはお城の中ではなくて、庭だったのである! これは誤算。カクレンボ・ジャクソンは目立ちまくってしまう。せっせと作った服が、裏目に出てしまったわけである。
金銀の布で作ったカクレンボ・ジャクソンの服。
パーティで注目を集めてしまった。
すると、みんな、カクレンボ・ジャクソンの服を見て、すてきな服だと大評判に。
女王様と王様は、カクレンボ・ジャクソンに服を作ってくれるように依頼。カクレンボ・ジャクソンはそれを引き受ける。
それを皮切りに、カクレンボ・ジャクソンの元には、服の仕立て依頼が相次いだ。
そうして、カクレンボ・ジャクソンは洋服屋になり、人気者になったのである。今でもちょっぴり恥ずかしがり屋だけど、それも彼のいいところです、と締めくくるところがすてきだ。
目立たないように自作までして作った衣装が、目立った上に宣伝になった、という話であった。
しかし……カクレンボ・ジャクソンという名前、語呂が良すぎて口に出して言いたくなるような名前だ。
文章を読んで話を楽しむ
文章を読んで話を楽しむタイプの絵本だ。
絵探しの要素も少しだけある。
幼児、低学年向け。