あらすじ
まあちゃんは、三つもポケットのついたすてきなエプロンをお母さんにつくってもらいました。
しかも、余った布を使って作ったハンカチをそれぞれのポケットにいれてくれたのです。
まあちゃんは早速それをつけて、お料理ピクニックへ出かけました。
行く途中で、まあちゃんのハンカチがほしくなった動物たち。
赤いハンカチがほしくなったサルは……。
まるで手品のような不思議なエプロン
赤・黄・ピンクのポケットが三つついた、すてきなエプロンをつくってもらったまあちゃん。それぞれのポケットには、それぞれの余った布で作ってもらったハンカチを入れてもらった。
そのすてきなエプロンをきて、まあちゃんはお料理ピクニックに。
青空の下でサンドイッチを作るピクニックらしい。
ふんふんふーんとご機嫌よろしく出発したまあちゃん。
だけど、森の動物たちが、ポケットに入ったハンカチが大いに気に入り、虎視眈々とねらう。
動物たちは頭がよくて、まあちゃんに向けて木の枝や葉っぱを投げ、気を逸らしてからポケットからハンカチを盗……拝借するという作戦に出る。
これ……
これあれじゃない?
気をそらして本命をちょうだいする、スリの手法では……?
赤いハンカチはサルが。
黄色のハンカチはキツネが。
ピンクのハンカチはブタが。
それぞれ鮮やかな手並みでスリとる……じゃなくて、ちょうだいしていく。その際のイラストに、代わりに何かを入れている様子が見えるのだが、これは最後になって何か判明する。
まあちゃんがピクニック会場についたとき、早速ポケットからハンカチを取りだそうとすると、あれ、ハンカチがない!
その代わりに入っていたのは……赤いすももと黄色いオレンジ、ピンクの桃!
ハンカチをとられたことに気づいていないまあちゃんは、ハンカチが果物になった!と大喜び。
でも友達二人は、そんな魔法みたいなことはないと信じてくれない。しんじられなーいと口々に言う友達二人。なんか妙に生々しくてイヤな友達である。
本当なんだもんと主張するまあちゃん。
そのとき、突然、エプロンの胸ポケットから、鳥が飛びだした!
胸にもポケットがついていることも今あかされる新事実だが、これではまるで手品状態である。
これにはみんなびっくり仰天。
信じなかった友達二人も、まあちゃんの言うことを信じてくれるようになった。
……そりゃあ、鳥が飛び出すマジックを見せられたら……。
しかも、鳥はポケットに卵をひとつ、産み落としていた。
いつの間に……。
というかふつう気がつかないか、とかそういうツッコミは無用である。
そしてまあちゃんは、友達と楽しいピクニックをしたのでありましたとさ。
いろんな事態に合わせて、くるくる変わるまあちゃんの表情がかわいらしくも生き生きしていていい。
ツッコミはじめるとキリがない内容だが、ここは絵本世界。無粋なツッコミをするほうが野暮ってもんである。
字は小さめ
字は小さめで文章量はそこそこある。
低学年向けだろう。
どちらかというと女の子向けかも。