あらすじ
森の中に一軒、パン屋さんがありました。
パンの焼けるにおいが漂ってくると、森のお客さんが続々と集まってきます。
パン屋を営むのはくまの夫婦のコナコナとコネコネ。
このパン屋さんのパンがおいしいのはどうしてなんでしょう?
その謎に迫ります。
おいしいパンはどうやってできる?
森の中に一軒、パン屋があった。
おいしいパンの焼けるにおいが漂ってくると、お客さんが続々とやってくる。
丁寧に細かく描かれたイラストは、森の美しさやあたたかな世界が伝わってくるようだ。
パン屋を営むのは、くまの夫婦。コナコナと、奥さんのコネコネだ。
パンは、主にコナコナが焼いているらしい。
お客さんは、みんな、コナコナの焼くパンのファン。
「コナコナのパンの おいしさのひみつは
やっぱり こなだよね。
こむぎのこなが ちがうんだよね」「なんてったって じかせいだからね」
そう、このパン屋、小麦を育てるところから、パン作りをしているのである。裏の畑で小麦を育て、小麦粉を作っているわけだ。
青青とした小麦がこがね色になり、収穫するまでを丁寧なイラストで説明してくれる。
そして酵母だ。
コネコネは、酵母を作るのが役目。
それから、ついにパン作りの過程の説明へ……。
どうやら、この絵本は、パン作りを優しく解説した絵本のようである。
パンを作るコナコナ。その過程を丁寧に描いている。生地をこねてこねて、酵母を入れて、一晩寝かせると、まるまると膨れること。
そうして、それを丸めて焼いて、パンにする。
できあがるのは、とてもとてもおいしいパンだ。
パン作りの過程がメインに描かれ、どちらかというと物語を楽しむというより知識を深める系統の絵本。
ただ酵母のところなどの難しい部分はふわっとした説明で終わらせているため、知識系の絵本としては入門書に近い。
絵がとても絵本向けのかわいらしい絵柄のため、物語を期待して手に取りがちだが、物語性に関してはあまり期待しないほうがいい。
できあがったパンはとてもおいしそうに描かれている。
パン作りに興味がある子へ。
物語を楽しむ絵本ではなかった
絵本向けのかわいらしい絵柄につられて手に取ったが、物語を楽しむ絵本ではなく、知識系の絵本だったということに驚き。
パンがどんなふうにしてできるのか、かわいい絵をまじえながら教えてくれる。
ただ、結構全体的にふわっとした説明なので、専門性はない。
幼児、低学年向け。