あらすじ
あるところに小さな小さな女の子がいました。
女の子はとても小さくて、お母さんのお針箱より小さかったのです。
しかし、ある日突然、女の子は大きくなりはじめました。
だんだん大きく……
そして、ついに、女の子は「お姉さん」になったのです。
女の子の成長を静かにつづる一冊。
小さな女の子がだんだん大きくなって
かわいらしさが詰められた一冊。
挿し絵がとてもかわいらしい。
主人公は、とても小さな女の子。
どれぐらい小さいのかといと、お母さんのお針箱より小さいというのだから、かなり小さいと言える。
小さな女の子の小ささを、前半すべてを使って表現している。
正直、だからどうしたと言いたくなってくるぐらい、展開が遅い。かわいらしい少女の画集だと思えばいいかもしれないが、話の展開は残念ながらとてもゆっくりだ。
そして中盤で、少女は大きくなっていく。
机に載せた金魚鉢に手が届いた、猫をだっこできた、犬よりも大きくなった……
ちいさな ちいさな おんなのこは、
すこしずつおおきくなりました!
少女の成長は突然に、急激に、ということを表現しているのかもしれないのだが、中盤から終盤にかけて、少女が大きくなりました、ということにページを割いており、正直、物語の楽しさがほとんどない。
最後に、女の子は大きくなって……
とうとう、名実ともに、「おねえさん」になる。
弟が生まれたのである。
生まれたばかりの弟は、ちいさなちいさな赤ちゃんだ、というところで話は終わる。
これからまた、弟はたんだん大きくなっていくんだろう、という余韻がある。が、話に起伏がなさすぎて、起伏に富んだ物語を求めている場合にはおすすめしない。
小さな女のが大きくなっていく
かわいらしい絵柄は、どちらかというと女の子向けだろう。
こじんまりとした挿し絵がかわいらしい。
低学年向け。