あらすじ
スースーとネルネルはなかなか眠れない子ども。
二人はいつも、眠くなるまでお話を作って話し合います。
今日もベッドに入ったスースーとネルネルは、お話を作り始めました。
さて、今日はどんなお話を作るのでしょうか……?
空想の世界に遊んで……
スースーとネルネルという子どもたちが主人公の絵本。
スースーとネルネルは なかなか ねない こどもたちです
ふたりは ねむく なるまで おはなしをつくって あそびます
そんなプロローグから始まるので、この話がスースーとネルネルの空想のお話であることがわかる。
寝床にはいったスースーとネルネル。
早速、お話を作り始める。
まず、自分たちは窓の外を見ながら、何かを待ち続けていると空想し始める。
なにを待っているのか? 本文ではなにを待っているのか、明らかにされない。絵を見ると、あけ放たれた窓から、星のまたたく夜の闇がでろりと流れ込んでくるところが描かれている。
部屋いっぱいに広がった星のまたたく夜の闇。二人は、何の脈絡もなく、「トケイ」の中に入ることを宣言する。
このトケイには、針がない。
二人はトケイの中に入っていく。
トケイから出ると、そこは不思議で奇妙な世界。
スースーはちょっと怖いと言い、ネルネルは楽しいと言う。
空想の世界だからか、切り替えが急だ。外にいたかと思えば、次のページでは暗い建物の中にいる。美術館のようにも見えるが、よくわからない場所だ。
まるで幽霊が出そうな暗い建物の中を、二人は通っていく。
次の場面は花や木や鳥が大きくなった世界。
それぞれの世界に脈絡がなくて、ますます空想の世界が広がっていく。そのさまはまさに縦横無尽、荒唐無稽、無限大。
突飛な空想の世界をただただ楽しむばかりである。
空想の世界の終わりは、再びトケイの中をとおりぬけて。
「では きょうのおはなしは おしまい おしまい」
二人は、作ったお話に満足して、眠りにつくのであった。
空想の世界に遊ぶ
空想の世界を楽しみながら読む本。絵を見て楽しむタイプの本だ。
眠る前の一冊にいいだろう。
幼児向け。