あらすじ
これは犬が犬のために書いた、幸せになるためのヒントをまとめた本です。もちろん、人間にはないしょにね!
飼い主選びから、飼い主との過ごし方、遊び方など。
幸せになりたい犬のみなさんにおすすめの本。
犬が犬のために書いた、幸せになるためのノウハウ本
最初のページで、この本は犬のために書かれた本だとわかる。
ぜんこくの いぬの みなさん ワンにちは!
挨拶も明るく始まるこの絵本は、タイトルの通り、犬が犬に向けた、幸せな犬になるためのノウハウを書いた作品なのである。
ちなみに、人間にはないしょにしておいてほしいという注意書きがされている。……見ちゃったもんね。
本書は、まず、飼い主選びのコツから始まる。
コツは、「このひとだ!」と思ったら、それを信じること。運命の出会いなのである。
次は、新しい家での眠る場所の選び方。
いろいろ試してみることをおすすめしている。
選んだ飼い主には、「好き」という気持ちをおもいっきり伝えること。
欄源はおしっこのことをやたらと気にすること……。
犬を飼っているとあるあるな行動を、犬なりの理屈で教えてくれる絵本である。
犬に向けて犬が書いた本なので、犬本位の本なのだ。エサをしばらく食べていないふりをするとまたもらえることがあるとか、芸をがんばればご褒美がもらえるチャンスだとか、犬の生活をよりよいものにするヒントが満載。
その内容は、まさに犬の自己啓発本である。
基本的に大好きな飼い主と一緒なら、新しい家でもきっと楽しく過ごせるはず、ということが根幹にある。
同じ題材で書くなら、ねこのほうがよりおもしろいかもしれない。
文章の量は少ない
ページ数のわりに文章の量がかなり少ないのだが、内容は文章を読ませるタイプの本という、珍しい作品。
犬が好き、犬を飼っている人には面白いだろうが、内容はまさに犬の生き方ノウハウ本なので、ストーリー性はない。単調である。
盛り上がる部分がほとんどないため、読み聞かせはあまりおすすめしない。
幼児、低学年向け。