『あるひこねこね』──シンプルな絵本と見せかけて壮大だった世界観

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あらすじ

宇宙人たちがある星にやってきました。
宇宙人たちは、いろんなことをしていろんなものを作り出します。

いろんなものを作りだした宇宙人たちは、やがて星を去ることになるのですが……。

 

壮大な世界観だった

このオチは、子どもが見てわかるのだろうか。
言葉遊びの絵本に見せかけながら、壮大な世界がそこに広がっていた。

主人公は、宇宙人たちだ。
彼らが、宇宙船に乗ってある星につくところから話が始まる。
星についた宇宙人たちは、何かを始める。
なんともいいがたい「何か」だ。

よくわからないものをこねこねこねこね……するとできあがったのは、「ねこ」。

よくわからないものをぬいぬいぬいぬい……するとできあがったのは、「いぬ」。

ハハーン、つまり擬音語ができあがるもののヒントになっているということだな? 楽勝である。
ヘヘーン楽勝だーいと調子にのって読み進めていくと、最後のオチに壮大な世界観を思い知ることになるのである。

いろんなものを作り出した宇宙人たち。
これでおしまい、と宇宙船に帰っていく。
それではさようなら、と星を出ていく宇宙船。星を見ると、なんとこれは、地球ではないか!?

では、彼らが作り出してきたものとは……つまり……。

 

これはなんという壮大な世界観だ。

 

そして彼らはまた新しい星を目指すのだ……。
新たなものを作り出すために。

 

なんだかショートショートに煙に巻かれた感覚のする絵本であった。

 

オチがちょっとむずかしい

おもしろい話だと思うのだが、ちょっとオチがむずかしいかもしれない。
言葉遊びの本として楽しむことはできる。
文章は少なく、とてもシンプルである。
幼児向けだが、壮大な世界観は理解できないかも。

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