あらすじ
植木鉢があったので、土を入れて植えました。
のっぺらぼうを。
なんだこれ!!!!!???
ワハハハハハハ。
なんだこれ!?、というのが最初の感想。
タイトルだけで、植物の知識系の絵本だと思いこんでいたから、そのギャップに見事ノックアウト。
最近笑ってないな……という方は是非とも読んでみてほしい。
なんだこれと笑いが漏れるだろう。こういう絵本、本当に好き。
タイトルの通り、植木鉢がある。
植木鉢に、土を入れて、植えるのは……
のっぺらぼう。
は!?
意味がわからないし、意味が分からない。
何度読んでも「のっぺらぼう」と書いてあるし、植木鉢にのっぺらぼうを植えている絵が描かれている。狂気だ。狂気がここにある。
のっぺらぼうを植えた植木鉢、そんなものは狂気の序の口であった。
水をやり続けた結果……
両目が開眼!!!!
カッと見開いた目が狂気を演出する!!
やだーこれ怖いいい!!
そして、歯が出て、鼻が咲く……
鼻と花をかけたってか、ハハ、笑えんわ!!! 怖いわ!!!
成長するに従って、のっぺらぼうだった顔にパーツがそろっていく。
その過程、狂気以外の何者でもない。
のっぺらぼうでなくなったのっぺらぼうは、焦点の合ってない顔をして、「けけけけけけ」と笑うのである。
まさに狂気……。
そして、のっぺらぼうじゃなくなった彼は、植木鉢から抜け出してどこかに行ってしまう。
しかし本はこれでは終わらない。
しかたがないので、
また、のっぺらぼうを
うえて、まいにち
みずをやりました。
だからなんでのっぺらぼうを植えるんだよ!!!!
意味が分からないよ!!
うん、そこは花の種とか植えようよ!!
きれいな花が咲いたらうれしくなるよ!
新たに植えたのっぺらぼうに水をやり続けていたら、また目が開眼するんだろうなあ……と思ったら……
目が三つある!!!!!
やだなにこれこっち見んな!!!
話の荒唐無稽さもさることながら、絵のインパクトも大。
狂気にみちみちている。もはやこれは、笑うしかない狂気である。
はちゃめちゃっぷりがすごい……
インパクトがすごすぎて、笑うしかない。
言葉遊びの面もあるにはあるのだが、そんなものは絵のインパクトにかすむ。
これはぜひ、笑いたいときに読んでほしい一冊だ。
読み聞かせももりあがりそうである。
幼児、低学年むけ。