あらすじ
おもちゃのぴょんぴょんカエルは、たくさん遊ばれてぴょんぴょんはねすぎて疲れていた。
ちょっと休みたい……と、持ち主のさとしくんが席を外した隙に、ぴょんぴょんカエルは逃げ出した。
しかしそこでも、気が休まる時は訪れないようで……?
幼児向けのコメディ絵本。
ぴょんぴょんカエルは休めない
ぴょんぴょんガエルとは、お尻から管が延びていて、握る部分があり、それを握りしめると空気が送られて、カエルの足がのびてぴょんと飛ぶしかけのおもちゃである。
昔からあるおもちゃだが、これがとてつもなくおもしろい年頃というのがあって、私もよく遊んだ覚えがある(最近の子はそんなおもちゃの存在すら知らないかもしれない)。
この絵本は、そんなおもちゃのぴょんぴょんガエルが主人公となっている。
さとしくんのおもちゃであるぴょんぴょんガエル。
何回も何回もぴょんぴょんさせられて、こりゃたまらん、つきあいきれんと逃げ出す。
ようやっと逃げ出した先で、一眠りぴょんぴょんガエルだったが、犬がやってきて、いきなり空気を送るところを踏まれ、強制的にぴょん!
ちょ、勘弁……というぴょんぴょんガエルの訴えもよそに、行きあうものたちはみんな、ぴょんぴょんガエルの空気を送るところを踏んでいく。
まあ……一度はやりたくなるよね……。
気が休まらないぴょんぴょんガエル。
「踏まないで」と注意書きをするも、強制ぴょんぴょんから逃れられない。
ついには土の中にもぐり込み、ひとときの安息を得たかに見えたが……地面に出ていた空気を送るところをぎゅっと握られて、カエルはびょーんと土の中から飛び出さなければならない羽目に。
ぴょんぴょんガエルには安息の日々はない、ということだろうか。
休みたいカエルと、それに反して強制的にぴょんぴょんさせられるカエルがかわいそうだけどおもしろい。
カエルが「もう勘弁してーなー(なぜかカエルは関西弁でしゃべっている)」という感じなので、あまり悲壮感もなく笑えるところが救いだろうか。
しかし、前述したが、ぴょんぴょんカエルというおもちゃを、最近の子は知っているのだろうか……?
ぴょんぴょんカエルの苦難
ぴょんぴょんカエルの苦難をコミカルに描いた作品。
悲壮感はないので、明るく笑えるドタバタコメディである。
幼児向け。