あらすじ
街の片隅に、ダンボールくんはいた。
大通りにいるダンボールくん。
彼はいつも孤独だった。孤独を癒そうと、いろんな形をとってみても、孤独はどうしても癒されなかった。
ダンボールくんは踏まれ、車にひかれ……
それでも、何かを探すように、ダンボールくんはいろんなものに形を変えた。
そんなダンボールくんだったが、ある日、ひょんなことから、ひとりぼっちのレオンと出会い……。
寂しさをいやすために二人は出会ったのかもしれない
街の喧噪の中にいても、寂しさを感じるときがある。
それは、この絵本に登場する「ダンボールくん」も同じだった。
そこに確かに存在しているのに、誰にも見向きもされないという、寂しさとつらさ。
ダンボールくんは、寂しさを背負って街の片隅にいた。
誰かの気を引こうと、いろんな形になってみたこともあった。けれど、寂しさはいえなかった。
打ち捨てられ、踏まれ、車にひかれ……。
読む人によっては、このダンボールくんの生きざまに、自分を重ねてしまう人もいるだろう。
ひょんなことで、ダンボールくんは、ひとりぼっちで生きているレオンと知り合いになる。
レオンもまた、ひとりで寂しさを抱えていたに違いない。何かに引かれあうように、ダンボールくんとレオンはともに暮らし始めた。
ダンボールくんは、レオンをあまつゆから守る傘になったり、暖かい毛布になったりしてあげる。……おそらく、このレオンはホームレスなのだろう。
大きな街の片隅で、片寄せあって生きるふたりを見ていると、切なくなってくる。誰にも見向きもされないふたり……人はたくさんいるのに、誰も気づいてくれない孤独。誰も彼らに関心を払わないからだ。
でも、ふたりはいっしょにいて、はじめて孤独を埋められたのではないだろうか。
ふたりは海に行く。
もちろん、いっしょにだ。
広い広い海を見て、レオンとダンボールくんはなにを思うだろう。
希望だろうか、絶望だろうか。
夢見がちな見方だと言われてもいい。二人は希望を見たと思いたい。
そこにある孤独
孤独や寂しさがすぐそこにあるような、そんな寂しさをはらんだ絵本だ。最後はハッピーエンドと思いたい。
テーマが難しく、低学年向けになるだろう。
