あらすじ
ある森に、三匹のこぶたが住んでいた。
そこにやってきたのは、オオカミ。
オオカミは、三匹のこぶたを食べたくて仕方ない。しかし、そのためには、家に入らないと食べられないのである。
オオカミはそこで策略を巡らせ、こぶたの住む家に入るため、変装をするのだが……。
お間抜けオオカミ、敗退する
これまた愉快なノリの三匹のこぶた話である。
……とはいっても、童話の三匹のこぶた要素はあまりなく、三匹のこぶたが主人公なことと、オオカミが彼らを食べようとすることぐらいしか童話の要素がない。
三匹のこぶたが住む家に、変装をして訪れるオオカミ。しかしその変装はお粗末すぎて、すぐに三匹のこぶたに見破られ、バカにされてしまう。むしろこのあたりの流れは、七ひきのこやぎ要素が強いように思う。
あの手この手で、変装するオオカミ。
しかし、こぶたたちに見破られてしまい、バカにされるところは、逆にみていてかわいそうになってくる。
後半で、物語の様子が変わる。
こぶたたちが、逆にオオカミを驚かし、撃退するのである。
話の展開がテンポよく、扉のサイズに小さく切ったページの仕掛けもおもしろい。おもしろいのだが、オオカミを完全にこきおろした内容で、まあオオカミがこぶたを食べようとしたのが始まりとはいえ、ややブラックな笑いであることは否めない。
別に三匹のこぶたを知っていなくても楽しめる内容となっている。
笑えるか笑えないかは好みが分かれそう
ややブラックユーモアのある作品だ。
この作品で笑えるかどうかは、個人の好みによるだろう。人によってはあまり好きでないユーモアかもしれない。
低学年向け。
面白い話の展開と、読み手を引きつけるページ構成なのは確かだ。