あらすじ
うんこする場所にこだわる犬が、自分にとってうんこするのにいい感じの場所を探しています。
彼はとてもこだわりが強く、ここだと思った場所以外にはうんこしたくありません。
そんな彼の前で、自由にプリプリうんこしていく動物たち……。
彼はいい場所を探し回りますが、なかなか見つかりません。
うんこの我慢も限界に近づきつつあります。もう限界です。
ついに、うんこが……うんこが……!
うんこが限界点に達したとき
いつの時代でも、シモの話は鉄板である。
よって、絵本の世界でも鉄板ネタである。
本書は、うんこをしたい犬が、そのうんこをする場所にこだわるという話である。
彼はうんこをする場所にとても強いこだわりを持っており、「ここだ!」という場所が見つかるまで、絶対にうんこをしようとしない。我慢が臨界点に達していたとしても、だ。
彼はいろいろなところを巡り、ここだという場所を探す。
それはまるで、自分探しの旅のようではないか。……でもないか。そうでもないな。そうでもなかった。
どこにしようかと決めかねている犬の前で、いろんな動物たちがうんこをする。
うんこを我慢している彼の前で、自由にうんこをするなんて、ひどい仕打ちだ。
処構わずぷりぷりうんこしまくる動物たちを見て、「自分はあんなだらしないことはしない」とうそぶく犬。
だが、彼の我慢はすでに臨界点に達しており──
身もだえ身もだえ我慢するのだが、ちょっとずつうんこをしてしまう。
うんこを我慢しすぎて、わけがわからなくなってきている犬を見ていると、「もうどこでもいいからうんこしーな」と言いたくなる(ちなみに登場する犬を含め動物たちはみんな関西弁で喋っている)。
そして哀れちょっとしたアクシデントで、我慢していたうんこは全開になってしまう。
全開中の犬の表情、全開後の犬の表情がなんともいえない顔をしていて、同情したらいいのか、うんこできてよかったやないかと声を掛けたらいいのか分からなくなる。
そして最後の最後のしめも、安定のシモネタで。
うんこを我慢し続ける犬の、我慢が限界に近づきつつある様子は見ていて楽しいが、……楽しいのだが、これは……食事前や食後すぐに読む絵本では……ないなあ……。
うんこ大好き年齢層にはウケる
うんこおなら大好き年齢層にはウケるだろう。
幼児、低学年向け。
読み聞かせも盛り上がるだろうが、本当にうんこのオンパレードなので、食前食後にはオススメしない……。