あらすじ
だいくんはパンツ一枚で家の中をうろうろしていました。
それを見たお母さんが、「パンツ一丁で歩かないの」と注意します。
「パンツ一丁」? なあにそれ?
「パンツ一丁」が「パンツ一枚しか履いてないこと」であると知っただいくんは、嬉しくなって、家を飛び出します。
走って走って……たどり着いたのは……
「パンツ一丁目」!
子だぬきの説明によれば、ここは、パンツ一丁でないと来れないところとのこと。
確かに、見渡すと、みんなパンツ一丁で歩いているのでした。
だいくんは、パンツ一丁目を見て回ることにしました。
パンツがたくさん、お笑い絵本!
そもそもパンツ一丁とは……?
パンツがゲシュタルト崩壊を起こす。
そもそも、「パンツ一丁」という言葉自体、考えてみれば変な言葉である。
「パンツ一丁」……パンツ一枚であるということを指す。
しかし、パンツは一枚二枚と数えるのではないのだろうか。「パンツ一枚」ならまだ分かる。それを、「パンツ一丁」とは……? 「パンツ一丁」……?
……という、まさにどうでもいいことを思い悩んでしまう。
本書は、「パンツ一丁目」という言葉をキーワードに、展開していくちょっと笑える絵本である。
むしろ、「パンツ一丁目」と「パンツ」という言葉を使いたかっただけなのではないか、いろんなものに「パンツ」を履かせたかっただけなのではないか、などと考えてしまうような内容になっている。
パンツ一丁でうろうろしていた主人公のだいくん。
おうちの人に「パンツ一丁で歩かないの」と怒られる。
「パンツ一丁」の意味が分からないだいくんは、ここで初めて、「パンツ一丁」とは「パンツ一枚しか履いていないこと」だと知る。
そこでなぜか、テンション爆アゲになるだいくん。
「わーい、ぼく、
パンツいっちょうだー」
だいくん、そとに とびだした。
「わーい わーい。
パンパン パンツ
パンツいっちょうー!」
謎のテンションアゲアゲである。
外に飛び出した時点で、お母さん、とめに入るべきなのでは……!?と思ったが、だいくん、就学前っぽいのでまだセーフだろうか。別の意味では危険だが。
そうして謎のハイテンションでどんどん走っていくだいくんは、ついに「パンツ一丁目」に到着する。
そこは、パンツ一丁の者しかいない世界。
通りがかる動物たちはみな、パンツ一丁である。女性もパンツ一丁。動物が二足歩行しているだけなので、それほど危険な香りはしないので、そこは安心だ。
パンツ一丁は動物だけにとどまらない。虫や、食べ物までもがパンツ一丁……パンツを履いている。中には、そこにそうやって履かせるんだ!?という無理のあるものもあり、見ていて楽しい。
うん……
パンツって……なんだっけ……。
しかも終盤には、変な歌まで聞こえてきて、頭の中はパンツだらけである。
パンツ一丁の解放感を歌ったものであるらしいが、なんだか風呂上りのおっさんが頭に浮かんできて必死に頭を振る始末。たぶん、この絵本はそんなおっさんの姿など意図していないと思う。
パンツランド(ゆうえんち)まで出てきて、どこもかしこもパンツ一丁だらけである。
パンツ一丁、大盤振る舞い。
しかし、そこに現れたのはノーパン大風。
パンツ一丁になりたくて、人のパンツを狙っているという。
書いている私も意味がわからなくなってきたが、風もパンツを履きたいということらしい。
風は、すぐ風でパンツが飛ばされてしまい、ノーパンになるから、人のパンツを狙っているそうな。……ごめん、意味がわからなくなってきた。
果たして、狙われただいくんのパンツ。
必死の攻防むなしく、だいくんはパンツ一丁からノーパンに……!
パンツ一丁でなくなっただいくんは、自分の家に帰ってきましたとさ。
……やっぱり、ノーパンはさすがにうろうろしたらまずいよね。
豪華なことに、巻末に、「パンツ一丁」の楽譜が載っている。
私は、これほどまでに純粋なパンツ一丁賛歌を見たことがない。パンツ一丁。不思議で魅力的な言葉である。
どこもかしこもパンツパンツ!
パンツが大活躍のパンツ絵本である。
パンツやすっぽんぽんで笑いをとれる年齢層なら、読み聞かせも大ウケだろう。
幼児の読み聞かせに向いているといえる。
