わたしは、わたし

真実を証言する。あたりまえのことをしたはずなのに…。証人保護プログラムによって、アイデンティティをすべて失った家族の喪失と再生。...

『むこうがわのあのこ』──柵を隔てて、あの子は私を見ていた。私もあの子を見ていた。

あらすじ その夏、街を仕切る柵がいつもより大きく見えた。 柵の向こう側には、白い人たちが住んでいた。 ママは、「向こう側は危険だから行ってはだめ」と釘を刺した。 柵の向こう側には、あの子がいた。 あの子は私のことをじっと見ていた。 私は、あの子をときどき、じっと見た。 ある日、わたしが友達となわとびをして...

メイゾンともう一度

「人間は生きてるかぎり、いろんな変化の中を進まなくちゃならないのさ」アパートの一階に住むデルさんはいう。一年の間にまさかこんなにいろんな「変化」がおきるとは思わなかった。親友のメイゾンは白人のキャロラインといることが多くなった。黒人だけの男子校に通うボーは、わたしたちがキャロラインとつきあうことに抵抗があるみたい。行方...

むこうがわのあのこ

そのなつ、まちをしきるさくが、いつもよりおおきくみえた。そのなつ、さくのむこうがわにあるものは、なにもかもがとおくみえた。ふたりの少女のあいだには、高い柵があった。でも、ふたりはやがて…。...

ひとりひとりのやさしさ

あるあさ、クローイのクラスにこうちょうせんせいがおんなのこをつれてはいってきた。「てんこうせいのマヤですよ」マヤのかっこうはみすぼらしい。おべんとうのなかみもへんだ。クローイたちは、そんなマヤをわらいあい…。マヤとの出会い、無視しつづけた日々。でもある日、クローイは大事なことに気づく…。実力派作家コンビが描く問題作。シ...