『むこうがわのあのこ』──柵を隔てて、あの子は私を見ていた。私もあの子を見ていた。

あらすじ その夏、街を仕切る柵がいつもより大きく見えた。 柵の向こう側には、白い人たちが住んでいた。 ママは、「向こう側は危険だから行ってはだめ」と釘を刺した。 柵の向こう側には、あの子がいた。 あの子は私のことをじっと見ていた。 私は、あの子をときどき、じっと見た。 ある日、わたしが友達となわとびをして...