あらすじ
女の子は、退屈だったので両腕をあげた。
おなかが空いたので、天ぷらをあげた……
「あげた」という言葉がたくさん出てくる、言葉遊びの絵本。
あげた、の言葉の響きで
言葉遊びの面がある一冊。
「あげた」という言葉が頻出する。
まさに『あげたはなし』というわけである。
詩のようにも思える本文だが、ストーリーがある。ストーリーはあるのだが、かなり行きあたりばったり感が強く、言葉遊びとして受け取ったほうがいいのかもしれない。
女の子は、雨が降っていて退屈だったから、両手をあげた。
それからおなかがすいたので、てんぷらをあげた。
長靴をはいて外へ行き、見上げた空に虹が出ていた。
だから女の子は凧をあげた。
凧は鳥になって飛んでいった。
……といった感じに、「あげた」という言葉がたくさん出てくる。
ただそれだけといえばそうなのだが、読んでいると軽快なリズムを感じられる。
話は思わぬ方向に展開していき、女の子は狐から宝物をもらう。
女の子は、その宝物を友達にあげ、別に好きでもない人にもあげる。
そしたら気分がいい。
じゃあ、嫌いな人には、どうしよう? あげる? あげない?といったところで絵本は終わる。
読んで言葉の響きを楽しむ絵本
言葉の響きを楽しむ絵本だろう。
幼児、低学年向け。