絵本の森

『みどりのホース』──ぼくに新しい友達ができた。ホースだ。緑のホースだ。

あらすじ

ある日突然、ホースが口を利いた。
けんたは、ホースに散歩に誘われる。
ブラシを持って散歩に行こう、と言われて、けんたはホースと一緒に散歩にいくことに。

しばらく行くと、ほこりだらけの車を発見。
ホースが車を洗おうというので、けんたはブラシとホースを使い、車を洗った。
すると、車の持ち主に怒られてしまった。勝手に洗ってしまったからだ。
けんたは謝る。
しかし、ホースはぜんぜん気にしていないようで、散歩を続けようという。

けんたとホース、どんな散歩をするのかな?

 

ホースという友達

ある日、突然、緑のホースが口を利いた。
このホース、ノリがずいぶん良くて、ちょっとお調子者のようである。

ホースは、けんたに、散歩にいこうぜ、と誘う。
しかもなぜか、ブラシを持っていこうというのだ。
なぜブラシ……。

 

けんたは、ホースを担ぎ、ブラシを持って、散歩に出かける。
すると、ほこりっぽい車が止まっているのを見つけ、ホースは洗おうと言い出す。けんたは、ホースで水を流し、ブラシでその車を洗う。
ブラシ持参はこういうときのためだったのか……。

車を洗っていると、車の持ち主がやってきて、感謝される……ことはなく、ふつうに、怒られる。まあ……勝手にやってたら、そうだよね……。

 

そんなこんなで、ホースを持ったけんたはいろんな人に声をかけられ、ホースで水を流してくれと頼まれる。
ホースはいいぞいいぞと安請け合い。けんたは言われるままにホースで水を流す。車の一件以外、意外とみんなに感謝されて、けんたもいい気分。

 

水を流してくれよという依頼に、けんたもいいよと二つ返事。
すると、頼んできたのは、ケヤキの木だった。
ホースで水をあげると、ケヤキの木も大喜び。水をまいていたところに女の子もやってきて、水しぶきを浴びて楽しく遊ぶ。

 

水をまき終わると、今日はこれでおしまい。
けんたとホースは家に帰る。
ホースは疲れたのか、眠そうだ。
また明日散歩に行こうね、というと、またなと眠そうな返事。
けんたは、おもしろい友達を得たのかもしれない。

 

ホースのキャラがたっていておもしろい。
話としてはあまり起伏に富んでいないのだが、ホースの気安い性格でさくさくと話が進んでいく。
なぜホースがしゃべりだしたのかはわからないが、夏の小話として楽しめる一冊だろう。

 

意外に文章が多い

話を読ませるタイプの絵本なので、意外に文章量が多い。
低学年向け。
夏に読みたい内容である。