あらすじ
犬のお父さんの一日には、「おっとっと」の連続。
「おっとっと」。
思わず、口に出して言ってみたくなる「おっとっと」。
この絵本は、そんな「おっとっと」の絵本です。
おっとっとの持つ言葉の響き
犬のお父さんの朝はあわただしい。
自転車に飛び乗って、こぎこぎ。
急げ急げ、おっとっと。
この「おっとっと」という言葉の響きのおもしろみ、おかしみをメインにした絵本である。
内容は、それほどストーリーがあるわけではないのだが、必ず本文に「おっとっと」という言葉が組み込まれ、その文章のとおり、「おっとっと」な場面が展開する。
犬のお父さんの一日には、「おっとっと」がいっぱい。
それを軽妙な文章でつづるとともに、一方そのころ……とほかの「おっとっと」な場面が挿入されるという構成である。
正直、ストーリー性はなく、ノリのよさ、テンポのよさで進んでいくといった感じで、詩に近いものがある。犬のお父さんの一日に挿入される「一方そのころ」のエピソードには関連性がなく、なぜ挿入されたのかよくわからないが、とにもかくにも、「おっととっと」をフィーチャーした絵本である。
笑いに特化したわけでもなく、コミカルに展開するものの、後に残るものがあまりないので、言葉の響きで興味を引ける年齢層向けなのではないかと思う。
本文は詩に近い
文章は詩に近く、句読点がない。
コミカルに展開していくが、ストーリー性はとぼしい。
「おっとっと」の響きが楽しい一冊ではあるが、対象年齢は下のほうだろう。
幼児向け。