あらすじ
少女は失恋してしまった。
悲しみにくれ、泣き続けて泣き続けて……。
心の痛みは、いつになったら癒えるの?
失恋の痛みから立ち直る少女の姿をつづった一冊。
失恋の痛みから、立ち上がる
失恋とはできれば体験したくないものである。
心は裂け、痛みを発し、誰かを責めたくても誰を責めればいいのかわからない。途方に暮れ、持て余した悲しみや苦痛が断続的に襲いかかってくるのである。
本書に登場する失恋をした少女もまた、その苦しみにむせび泣いていた。
泣いて泣いて、涙がかれるまで泣いても苦しみは続く。
短い文章でつづられる苦しみは、心に悲しく響いてくる。突き刺さるようだ。
しかし、失恋の悲しみは、いつまでも続かないものなのかもしれない。
いや、……どうだろう。人によるとしかいえないのかもしれない。失恋とは、人それぞれ違うものだから。
だが、この本に登場する少女は、あるとき涙がぱたりと止まった。
そして彼女は、自分を取り巻くものに目を向け始めたのである。
川のせせらぎ、そよ風……彼らはなにを思っているのだろう。なにを話しているのだろう……そしてさえずる鳥はなにを話しているのだろう……。
彼女の心の痛みは、次第に和らぎ、薄れていく。
そして再び立ち上がり、彼女は歩み始めるのだ。
何かの拍子に、痛みはよみがえるかもしれない。
でも、彼女は歩き出すだけの力を取り戻したのだ。
これは、失恋の痛みから立ち上がる、強さと再生の詩である。
失恋がテーマ
失恋に際する心の機微は、体験したことのある人でないと共感しづらいかも。ティーンズからおとな向けだろう。
文章の量は少な目。