絵本の森

『あさです!』──自発的にすることへの気付き

あらすじ

朝、ミュー先生がお部屋に入ってくると、窓が開けられていないことに気づきました。
窓が開いていないということを指摘すると、リスくんは、「当番のやぎちゃんが休みだから」と理由を教えてくれます。
先生はそうだったの、と納得しますが、意味ありげなほほえみをみんなに向けます。

みんなはドキン。

それから先生は……。

 

誰かがやってくれるから……じゃない

朝。
ミュー先生が部屋にはいってくると、部屋の窓がすべて閉じられていた。
先生がそのことを指摘すると、リスくんが大きな声で答えた。

「だって、おとうばんの やぎちゃんが
             やすんでいるから……」

そう、と先生は窓を開けた。
そうして、先生はリスくんに向かってほほえむ。
すると、リスくんを含め、みんなはドキンとするのだ。

このドキンには、どういった意味があるのだろう。
読者はまずそれを考えるだろう。
そう、やぎちゃんが休みだとわかっているなら、誰かが率先して窓を開けることができたはずである。誰かがするからいいや、当番じゃないからいいや、という気持ちを見透かされたようでドキンとしたのではないか。

先生は次に、こう言う。

「あら、おはなに おみずを あげなくちゃ。
これも おとうばんさんが やるんでしたね」

みんな、ドキンである。
先生の言いたいことが無言のうちに伝わったのだろう。
リスくんを含め、お部屋のみんなは手を挙げて、「ぼくがやります」と名乗り出るのだ。
当番じゃないからいいや、ではなくて、率先してやることが大切。
大事なことが伝わって先生もにっこり。

 

さいごに、先生は「大切なことを忘れていた」と思い出す。
みんながまたまたドキン。
みんなはドキンドキンとしたまま、大切なことってなんだろうと顔を見合わせる。
私も顔を見合わせる。
大切なことってなに……?

 

そう、それは、朝の挨拶を忘れていたってこと。

 

なあんだ、でも挨拶って大切なことだよね。

 

自発的にやるということの難しさ

自発的にやる、ということは案外子どもに教えるのは難しい。
やらなくていいや、というか、「自分」がやる、ということが元から頭にない場合が多いからだ。
これはその難しいテーマをあつかった絵本だ。

幼児向け。