あらすじ
お弁当箱の城にすむのは、ゆでたまご姫です。
ゆでたまご姫は、多くの家来とともに一緒に暮らしていました。
ある日、ゆでたまご姫は、ハムサンド王子とサンドイッチ兄弟と仲良く遊んでいました。その姿を陰から見ている怪しい人影三つ……。
なんと、それは、ミートドロボール、泥棒たちだった!
お弁当箱のお城にすむ、おてんばお姫様
お弁当箱のお城に住んでいる、ゆでたまご姫。家来と一緒に楽しく過ごしている。
仲良しのハムサンド王子やサンドイッチ兄弟たちと一緒に仲良く遊んでいる。それを見ているのは、ミートボール三人……。
不穏な空気が漂っている。
このミートボール、泥棒だったのである!
ミートボールの泥棒で、ミートドロボール……そのセンスたまらない。
ミートドロボール、隙をねらってお弁当箱のお城から宝物を盗んだ。
鮮やかな手並みなのに、逃げるときにミートボールのソースで足跡をつけてしまうあたり、爪が甘い。
足跡を追ってミートドロボールのアジトへ。
アジト、そんな簡単にばれてええんかいな……。
ミートドロボールを先頭に立って追いかけるのは、ゆでたまご姫。アジトに乗り込もうとして、ミートボールのソースにドボン。まんべんなくミートボールソースにつかってしまい、見た目がでっかいミートボールになってしまった。
いきなり現れたでっかいミートボール(ゆでたまご姫)を見て、ミートドロボールたちは、アジトがばれたと逃げだす……ことはなく、でかくて力がありそうだと、素性も調べずにゆでたまご姫を泥棒の仲間にくわえてしまうのである。爪が甘いどころの話ではないぞ。危機管理、ガバガバすぎる。
さてお次はサンドイッチの城に盗みに入ることにしたミートドロボール。ゆでたまご姫(ミートボールソースまみれ)もつれてのオツトメである。
しかしオツトメはうまく果たせず、ゆでたまご姫はスープの池にぼちゃーん。ここで初めて、ミートドロボールたちは新入りがゆでたまご姫だったと知る。
池にはまってもがくゆでたまご姫。
それを見捨てられなかったのか、ささっと助けるミートドロボールたち。手際がいい。この手際の良さだけは、泥棒に向いているのになぁ……足跡を残すなんて初歩的なミスしたりして、残念無念である。
ゆでたまご姫を助け出したことで、いろんな人に感謝されたミートドロボールたち。気分がよくなって、泥棒はやめるとのこと。
これからはいいミートボールになるんだとか。うん、泥棒に向いてないからそのほうがいいよ。
おてんば気味のゆでたまご姫が生き生きと描かれている。
かくして、再び平和が戻ってきたのであった……。
活躍するのは泥棒だった
ゆでたまご姫が主人公に見せながら、活躍するのはミートボールたちだったという絵本。
女の子が主人公だけど、性別を選ばない感じの物語になっている。
話に起伏があるので、読み聞かせもしやすそうだ。
幼児、低学年向けだろう。