あらすじ
探検をしている探検隊。
しかし、命の危機に瀕していた。水がなくなってしまったのだ。
このままでは死んでしまう。
そんなとき、現れた不思議な少年、ガムたん。
彼は、歯磨きをするなら、助けてあげるという……。
歯磨きは大切である
探検隊が、ガムたんという不思議な少年に、「歯磨き」を条件に危機を助けてもらうという、何とも「無理がないかそれ……」という絵本である。
サンスターの協力を得て作られたのか、というよりサンスターの宣伝のために作られたのか、ちょっとそのへんがよくわからないのだが、サントリーの歯磨き粉の広告が入っていて、ガムたんという名前も歯磨き粉の商品名「G・U・M」からきていると思われる。
絵本だが短い話がいくつも入っている。
緩やかにつながっているため、最初から読むべきだろう。
いろんなところを探検している探検隊。
メンバーは、ひげ隊長のコケタン、眠い目をしたナイタン、大男のワレタン、ちびのヤメタンだ。個性的な面々は、絵にも特徴が現れている。
この探検隊、探検をしているのだから、いろんな危機に直面する。命の危機のふつうにある。
しかし、そんな危機に直面したとき、ガムたんという少年が突如出現し、「歯磨きするなら助けてあげる」という。
命の危機に瀕している人に「歯磨きすれば助けてあげる」とは、すさまじいキャラ設定である。
探検隊は、命が助かるなら歯磨きでも何でもと、歯磨きすることを約束する。そして、ガムたんに助けてもらうのだ。
その後、ちゃんと探検隊のみなさんは歯磨きをする。
短い話がいくつか入っているが、探検そのものにズームアップすることはなく、突然、命に危機に瀕しているところから始まる。
誰か助けてくれ、というときにガムたんが現れる、という構成である。
歯磨きの大切さは伝わってくるが、探検のほうに楽しみをおいて読み始めるとがっかりする。「歯磨き」+「探検隊」という、ちょっと無理があるのではないかと思わせる題材での絵本であった……。
歯を磨こう
歯を磨こうという気持ちにさせたりさせなかったりする絵本。
歯磨きの習慣づけに、といった感じだろうか。
幼児向け。