あらすじ
雪だるまを作ったたあぼう。
雪だるまを溶かされたくなくて、たあぼうはお日様に「あっちに行け」と意地悪を言ってしまいます。
言われたお日様は意地悪な気持ちになって、雪だるまを溶かしてしまいました。
雪だるまを溶かされたたあぼうは意地悪な気持ちになって……。
いじわるは広がっていくよね
怒った気持ちや、意地悪い気持ちはどんどんうつって広がっていく。
これはそんな心の機微を描いた作品だ。
雪だるまを作ったたあぼう。
雪だるまを溶かされるのがイヤで、お日様にあっち行けと意地悪を言ってしまう。
それにカッチーンときたお日様は、たあぼうの雪だるまを溶かしてしまうのである。
雪だるまを溶かされたたあぼうは、お日様にやり返そうとして、雪だるまに使っていた炭団を投げつけた。しかし、炭団は雲に当たって、雲が怒る。そりゃそうだ。雲は無関係なのだから。
そういった感じにやったらやり返せな精神で進んでいくものだから、意地悪が意地悪を呼ぶ。巻き込んで怒らせた恐竜が、大きな石をお日様に向かって投げつけると……入れ違いに空に上ってきていたお月様にガシャーン。
おつきさまが こわれて
みかづきさまに
なっちゃったと したら
これは ひどすぎる!!
え?
「なっちゃったと したら」?
今までの話、全部仮定だったの!?
あ、そ、そうなんだ……意地悪のやり合いが実際起こってなくてよかったけど……。
最後に、この本のテーマが分かりやすく書かれている。
いじわるーい きもちって
どんどん うつるんだよ。さあ、おこるのを やめて
にっこり わらおう!!
本当にそのとおりだ。
にっこり笑えるように、努力しよう。
分かりやすいテーマだからこそ
テーマの提示がとても分かりやすく、この作品の言いたいことがストレートに伝わってくる。
教訓的だが、お話が分かりやすく書かれているため、とっつきやすい。
幼児向け。
読み聞かせ映えもするだろう。