あらすじ
昨日の夜、雪が降った。
朝日が雪を照らし、夜が明ける。
女の子は、今日という日のために、セーターやマフラーを編んだ。
今日という日のために身につけるために。
そして、ろうそくに灯をともす。
今日という日のために。
ろうそくの炎と、ふりつもる雪の物語
雪が降ったあと、つもった雪が朝日をきらきらし反射する。
今日という日のために、女の子はセーターやマフラーを編んだのだという。
不思議な冬の物語である。
女の子はたくさんのろうそくに灯をともし、つもった雪の上に小さなかまくらを作って、その中に一本ずつ、灯をともしたろうそくを入れていく。
儀式的な行為だが、この行為の意味は説明されない。
ろうそくは、小さなかまくらの中で、ちろちろと炎を揺らめかす。
きえないように
きえないように……
ちいさなあかりきえないように……
消えないようにと祈られるろうそくの炎。
これは希望だろうか。
何かを示唆しているように思えてならない。
きょうというひの ちいさな いのりが
きえないように
きえないように……
再び降り始めた雪の中で、ろうそくの炎が消えないようにと祈られる。
これはまるで、明日への希望のようではないか。
ささやかだけど、小さなかまくらの中で灯されたろうそくの火は、降り始めた雪の中でも消えることはない。
解釈がいろいろできる
詩的な内容で、さまざまな解釈ができる一冊。
そういった意味では想像力がかきたてられる本だが、万人受けする内容ではないだろう。物語の筋もよくわからない。
幼児、低学年向けだが、好みが分かれるだろう。