絵本の森

『ゴリラおとこ・ブタおとこ・ワニおとこ』──博士の自業自得で大変なことになった……

あらすじ

ある森の奥深くに、変わった博士が一人で住んでいた。
彼は人間嫌いだった。
しかし、身の回りのことをするのが面倒になったので、考えた末、身の回りのことをしてくれるモンスターを作り出すことに決めた。

そうして作り出したのは、ゴリラ男だった。

しかし、このゴリラ男、命令を聞かない。
暴れ出して大変だ。
博士はゴリラ男より強いブタ男を作りだすことにしたが……。

 

それはじゃんけんのように

絵本を真剣に読むと、いろいろ矛盾とか、設定に無理があるものとか出てきて、「そこはそうではないのでは?」「それでいいのか?」などと無粋きわまりないツッコミをしてしまったりする。
この絵本も実はそうだった。

深い森の奥に、ひっそりと住んでいる変わり者の博士。彼は人間嫌いのため、一人で暮らしていたのだが、身の回りのことをするのが面倒くさくなってきた。そこで、博士はなぜか、

「そうだ。モンスターを つくって めしつかいに しよう!」

……とひらめく。
人間はだめでも、モンスターなら別にいいらしい。

そして、博士は、「ゴリラおとこ」を作り出す。
しかし、このゴリラ男、見た目もそうだが、力持ち。強い。ということは……

 

命令を聞かない。

 

うん、何となく想像はついてたけどね。

暴れて好き勝手を始めるゴリラ男に困った博士は、ゴリラ男より強い「ブタおとこ」を作ることに決める。
そんな安易に命を作り出してもいいのだろうか……などというツッコミが頭をよぎるが、この世界におけるモンスターの位置というのがわからないし、気にしないことにする。

「ブタおとこ」を作り出した博士。
「ブタおとこ」に「ゴリラおとこ」を追い出してもらう。
しかし、このブタ男……

 

命令を聞かない。

 

またか……。

ブタ男に逆にいいようにこき使われる博士。これでは本末転倒だ。
ブタ男を即刻何とかしなければ……とまたもモンスター作りをはじめる博士。
もうさ、やめようよ……いいこと起きないから……。

そこで博士は、ブタ男より強いワニ男を作り出す。
ワニ男にブタ男を追い出してもらった博士。しかし今度もワニ男は……

 

……命令を聞いた!

 

やったね、博士!
これで召使いを作り出せたよ!
……そんな喜びもつかの間。このワニ男、恐ろしく不器用。
命令すれば、その命令を果たすためにいろんなものを壊したり、台無しにしたりする。
もういい、と博士が言っても、ワニ男は召使いとして居座ってしまうのだ。

これは困った。

そこでどうにかしようと調べてみたところ……
ワニ男より強いのは……

 

ゴリラ男……。

 

そこで、仕方なく博士はゴリラ男を作ることにした。

 

もうやめようよ……。
ろくなことにならないよ……。

なんか、おもしろおかしいふうを装っているのに、素直に笑えないのはなぜだろう……。

 

コミカルな絵柄でポップに楽しい話を

コミカルな絵柄でつづられるおもしろい話。博士の苦労は目に見えているが、最初に「モンスターを作ろう」と思いついた自業自得のような気もする。
文章量がそこそこある。低学年向けだろう。