あらすじ
八色のクレヨンたちが、絵を描いていきます。
想像力を膨らませて……みんなで一つの絵を完成させました。
でも、その絵はなんだかかわいそうな絵になってしまいました。
だけど大丈夫。
書き上げた絵を見ていたら……?
クレヨンたちが絵を描いたら
八色のクレヨンたちが、画用紙に一つの絵を描いていく……という話。
人間は登場しない。クレヨンたちが自らの意志で絵を描いていくという、ちょっと不思議な話だ。
まず青色のクレヨンが、空と海を描いた。
その次に黄色いクレヨンが、太陽と海に浮かぶ島を描いた。黄色で島を描く発想に驚かされる。茶色とかじゃないんだ……。
そして茶色のクレヨンが、人間の男の子と木を二本、島に描く。
緑のクレヨンは、木に葉っぱを、そして島に亀を描いた。
だんだんと絵が完成に近づいていくところがおもしろい。
次のクレヨンはなにを描き足すのだろうと想像する楽しみがある。
紫のクレヨンは、男の子が何だか悲しそうな顔をしていたので、遊ぶものとして棒を描き足した。亀の甲羅にも模様を描いた。……なんだか、男の子が亀をいじめているような図にも見えなくもないが……。
このあたりから、何だか雲行きが怪しくなってくる。
悲しそうな顔をした男の子は、紫の棒を持たされただけではうれしそうな顔をしない。きっとこの子はうちに帰りたいんだろう、と黒のクレヨンは遠くに船を描いた。……なんで近くに描かないんだ……。
まだまだ悲しそうな男の子。
白のクレヨンは、彼の持っている棒に旗を描き加えました。
白旗だ。こうすれば、遠くの船も男の子に気がついてくれるだろうという考えだ。
……ますます悲しい絵になってきているが……。
しかしそれでも船は男の子に気がついてくれない。
そこで赤のクレヨンは、白旗にこう描いた。「たすけて!」と。
悲しすぎる絵になっている……どうしてこうなった……。
「ぼくたち かわいそうな えを かいちゃったね。
だけど もう なおせないよ」
本当だよ……。
なんで無人島に漂着した少年が助けを呼んでいるところを絵にしちゃうんだよ……。
そんなかわいそうな絵になってしまったクレヨンたちの絵。
しかし……
なんと、亀が顔をあげて、少年を背中に乗せて、船に向かっていくではないか。かくして、少年は助かり、亀は島に戻ってきて眠りについた。
ハッピーエンドに、クレヨンたちも大喜び。
絵が動くなんて不思議だけど、お絵かきしているときにはこんなお話を考えながら描いているものなのかもしれない(できあがった絵はかわいそうな絵になったけど)。まるで、想像力を使って絵を描いているみたいだ。
ちょっと不思議で、短いアニメーションを見ている気持ちにさせる絵本だった。
小さいサイズの本だがページ数はそこそこある
一ページの文章量はそんなにないのだが、ページ数がそこそこある。
幼児、低学年向け。
小さいサイズの本なので、多人数の読み聞かせには向かないかも。