あらすじ
正体不明の黒い物体。
「おばけだじょ」と自己申告してくるが……
果たして、彼(彼女?)はおばけなのだろうか!?
展開がおもしろい一冊。
かわいらしい……とはあまりいえないが……
かわいらしい……というのだろうか。
「おばけだじょ」と、表紙に描かれている正体不明のおばけっぽい何かが現れる。次に「たべちゃうじょ」と言って牙をむくところなどは、かなり怖い絵面になっている。あんまりかわいらしくない。むしろこわい。
そうして、この正体不明な物体の正体が、終盤になって明らかになるのだが、わーかわいいーという感じにならない。こわい。絵が。
怖さを盛り上げていくところが最高潮でドラマティック。「ぐわぁぁぁ」と迫ってくる次のページの「おばけだじょ?」のテンションの格差はおもしろいが、上述したように絵が怖い。なぜだろう。たぶん、目が笑っていないからかもしれない。
この絵本のおもしろいところは、正体不明の黒い生き物の正体が分かって安心した後、もう一波乱用意されているところだと思う。ホラー映画の定番を見るようでおもしろい。
どうにも絵が怖い。
お化けは出てこないが……
お化けは出てこないが、絵のインパクトはかなりある。絵が怖いかそうでないかは読み手の感覚によるが、展開がおもしろい一冊。読み聞かせ映えするだろう。
幼児向け。