絵本の森

『すいかくんがね・・』──すいか割りをすいかの視点から

あらすじ

すいかが太陽照りつけるところにおかれています。
そう、このすいかは今、すいか割りに参加しているのでした。

なかなかパカンと棒が当たらないすいか。
しかし、油断したときについに棒が当たっちゃった!

かわいいすいか割りの絵本。

 

パカンと割れたらみんなでたべよ

すいか割りをすいかの立場から見るという、ちょっと変わったかわいらしい絵本。

どう考えても、すいか割りでパカンとと割られるのはすいかにとって痛いことなのではないかと思うのだけど、この絵本の世界観ではそうでもないらしい。

おもしろいのは、すいか割りに興じる人間の姿が陰でしか描かれないこと。
実際に棒を振りおろす場面は、棒の先しか描かれない。

ひょい、ひょいと棒をかわすすいか。
すいか割りで、すいかが勝手に棒をよけていたらゲームにならないと思うのだが、すいかがかわいいのでよし。

不意をつかれたすいか、棒が命中。
メリメリパカンとグロい想像をしてしまったが、展開はあっけらかんとしたものだった。

二つに割れたすいかに、それぞれ顔が出てきて、「おみごとー!」との声を上げてくれる。
わはは、かわいい~……

 

かわ……

 

うん?
割れたすいかにそれぞれ顔があるということは……いったい……?

 

そうして見事割れたすいかは、三角に切り分けられて、みんなお食べ!となったのであった。

 

なんか食べづらくない……?

 

かわいらしいすいかのおはなし

幼児向けのかわいらしい絵本である。
読むとしたら、夏の季節がいいだろう。
すいか割りの場面はおもしろいし、すいかもキャラが立っていてかわいらしい。読み聞かせ映えしそうである。