あらすじ
ラーメンちゃんが歩いていると、困っている子がいました。
ラーメンちゃんは、ラーメンの具材を取り出すと、ギャグをもって励ましてくれるのでした。
そして、ラーメンちゃんは麺をとりだし、つるつると……。
ラーメンちゃん、ノリノリ!
表紙からしてインパクトがすごい。
ラーメンを女の子化して描いているのだが、なぜか麺が器からはみ出している。髪のようにも見えるが、その麺の上に立っていたりするので、謎である。
このラーメンちゃん、いろんな人と出会っては、励ましたり元気づけてくれたりする。とってもいい子なのだ。
ただ、その励まし方が……個性的だ。
泣いている子を見つけたら、ラーメンちゃんはなるとを持って、こう言うのだ。
「なんとか なるとー」
そう、ラーメンちゃん、励まし方がちょっとおやじギャ……ダジャレなのである!
ひとりぼっちの子を見つけると、ラーメンちゃんはしなちくを持ってこう言う。
「しなちーく よろちーく」
うわあー……
ラーメンちゃん、いい子なんだけどセンスがおっさんだよ……!
そして終盤、彼女は自分の頭から麺をつるつると取り出して……
わたってください、こどもたちGO
……という文章とともに、子どもたちか麺の上をわたり出すのだ。
意味が分からない展開なのだが、ほかに説明がないのでそれ以外説明のしようがない。
「こどもたちGO」を繰り返し、そして麺の上を渡っていく子どもたちの姿……。
最初は、ラーメンちゃんが助けた子どもたちが渡っていっているのかなと思ったが、そうでもないようだ。数が合わない。
終盤のノリが謎すぎる……。
歌詞か何かなのだろうかとも思ったが、後書きもないので謎は謎のままである……。
終盤もノリノリで読めば……
謎の終盤のノリをノリノリで読み切れば、読み聞かせ映えするかもしれないが、結構ハードルが高い。
前半のノリはおもしろいので、後半の難解さが惜しい。
センスが合う、合わないで評価が分かれる絵本だろう。幼児向け。
私はちょっと首を傾げてしまったが、この独特なノリが好きな方は楽しめるかと思う。