絵本の森

『はるかぜのホネホネさん』──春風の中、手紙を届けるホネホネさん

あらすじ

ホネホネさんは、郵便屋さん。
今日も郵便を届けます。

はるかぜまつりの迫った春の日、ホネホネさんはいろんな動物にいろんな内容のお手紙を配達。
みんな、春がきて、わくわくしているようです。

 

春のあたたかさを感じられる、さわやかな一冊。

 

春風の中、郵便を届けるよ

郵便屋さんのホネホネさんが、みんなにお手紙を届ける。
春の話である。
絵は白黒で、ピンク色だけが塗られているという構成にも関わらず、ぽかぽか暖かな陽気の中を、ホネホネさんが自転車で郵便配達している様子が頭の中に思い浮かんでくる。不思議である。

ホネホネさんはいろんな動物たちに、郵便を届けていく。
その手紙の内容も見られるように絵で描かれているのだが、春になってみんなうれしいのだろう、明るくてうれしくなるような内容の手紙ばかりだ。
春のわくわくした気持ちが、こちらにも伝わってくるようである。
ある動物は、「はるかぜまつり」のかわくだり大会の約束を交わしたり、ある動物は子どもたちが学校に入学するので服を作ってほしいという依頼の手紙をもらったり、お茶会のお誘いをもらう動物もいたり……村のみんなは訪れた春に浮き足立っているようである。

そして訪れた、はるかぜまつりの日。
ホネホネさんは春の訪れを全身で感じながら、郵便屋さんの仕事を自転車に乗ってこなしていくのであった。

 

春の訪れにうれしくなってくるような、そんな暖かな春の日の話である。

 

絵はほぼ白黒

絵はほぼ白黒、ピンクだけが色づいているという構成である。
文章は見開きに一行、ととてもシンプル。
春の訪れを感じられる一冊だが、物語性はあまりない。
ホネホネさんが郵便物を届けていく、それだけのシンプルな内容である。
幼児向け。