絵本の森

『ちょんまげとんだ』──夜にも不思議な空飛ぶちょんまげ

あらすじ

空を飛んでいるちょんまげ。

ちょんまげは、がけっぷちのブルドーザーのところに飛んでいき、ブルドーザーにかぶさった。
どすこーい!
ブルドーザーは見事、岩たちを押し返すことができた。

ちょんまげはまたも飛んでいって……。

 

青い空を飛んでいくちょんまげ

風が吹いて、おすもうさんのちょんまげが飛んでいく。

お話の始まり方が斬新である。
飛んでいくちょんまげ。
そしてそのちょんまげは、不思議な力を持っていたのである……!

内容は、空飛ぶちょんまげが、今にもピンチというところに飛んできて、ちょんまげがかぶさった者に力を与えるという話だ。
たとえば、がけっぷちのブルドーザーにちょんまげがかぶさって、岩を押し返す力を沸きあがらせるのである。
生き物限定じゃない、この不思議な力。どすこーいの掛け声とともに、ちょんまげから力をもらった者達は相手を跳ね返すのである。

物語はそうやって反復して展開していき、スケールの大きいものだとパンダが隕石を卓球のラケットで打ち返すという場面も出てくる。

卓球のラケットで隕石を……
人類を救っている……。

もはや、ちょんまげの持つパワーは底知れない。

話の内容はただちょんまげが力を与えてくれるという繰り返しなのだが、スケールが大きくなったり、今にもピンチなところを救ったり、思わず笑ってしまう場面もある。

最後のオチがちょっと弱い感じもするが、ちょんまげが空を飛んでいるだけで絵的に面白い。なぜか妙な笑いが漏れてしまう。
それに、何だか「どすこーい!」と言っていると元気が出てきていい。

ちなみにちょんまげの持ち主のおすもうさんは登場しないのだが、ちょんまげが飛んでいって難儀しているのではないかなあ。
……いやむしろ、おすもうさんのあのちょんまげは自前であって、空を飛ぶようなカツラではないのだけど……。

 

文章もシンプルに面白い展開

文章はシンプルで短め。低学年の子なら一人でも読めるだろう。
「(ちょんまげは)どこ 行った?」の問いかけで、読み聞かせ映えもしそうだ。
幼児、低学年向け。