あらすじ
ある冬、ミーシャおばさんのところの犬が、子犬を七匹産みました。
七匹の子犬はみんな元気にすくすくと育ちましたが、一番小さな弟のマイロはいつもびくびく、怖がって震えていました。
彼の一番安心できる場所は、お母さんのおなかです。
ある日のこと、ミーシャおばさんはみんなをつれて、雪の中を散歩することにしました。
だけど、怖がりのマイロはなかなか家から出ようとしません。
仕方ないので、ミーシャおばさんは、マイロを袋に入れて、散歩にいくことにしました。
しかし、はじめてみる外の世界と雪におおはしゃぎの兄弟犬たちに、ミーシャおばさんもおおわらわ。
ふとした拍子に、マイロは袋から落ちてしまいました。
誰も、マイロが袋から落ちたことに気づきません。マイロはみんなの後を必死に追いかけましたが、見失ってしまいました。
怖くなったマイロは、隠れる場所を探して、穴の中をみてまわりますが……。
怖がり子犬は不思議な出会いを経て、成長する
小心者で、いつもびくびくしているマイロ。
他のたくさんの兄弟達は元気いっぱいなのに、マイロだけがいつもぶるぶる震えている。
このマイロが主人公なんだけど、本当にこわがり屋のかわいい子犬感が出ていてとてもかわいい。
ある雪の日、生まれてはじめての散歩に出たマイロとその兄弟、そして母犬。もちろん、飼い主ミーシャおばさんがみんなをつれて出るのだが、マイロは一人で外にすら出られない。仕方ないので袋の中に入ってお出かけ……となるも、ひょんなことから袋から落ちてしまう。
怖がりで小心者で、いつも震えているマイロが、初めての雪景色の中、たった一匹放り出された。
それはすごく恐ろしく、ショックなことだったろう。
隠れる場所を探して、走り回るマイロ。
そこで出会ったのは、なんと、怪獣。
怖がって逃げ出したマイロだが、穴に落ちたところを助けてもらって、二人は友達になる。
落ち着いてよく見れば、とぼけた顔に優しそうな目をしている怪獣。
それに気がついたとき、マイロは少しだけ怖がりで小心者だった自分から一歩踏み出せたのではないだろうか。
落ち着いて、よく見てみれば、怖いものなんかそんなに多くないということに。
その怪獣もまた、迷子になっており、共通点を見つけ出して仲良くなっていく二人。
マイロの初めての友達だ。
体の大きさは倍以上違うのに、マイロに気後れする様子は見られない。それどころか楽しく遊んでいる様子がほほえましい。
最後に二人はそれぞれの元に帰ることになるのだけど、不思議な友達ができたマイロには、以前のような怖がりで小心者で、いつも震えている小さな子犬の面影はない。飼い主、お母さん犬、兄弟犬たちが待っている家に向かって、一直線に駆ける姿は、彼をからかっていたカラスもびっくりするぐらい、力強くなった。
小さな子ほど、何かをきっかけに大きく成長することはままあるものだ。
マイロにとってのこの初めての大冒険は、彼の心を大きく成長させた。その成長気づいてびっくりするのは、いつでも周りだ。
母犬も、兄弟たちも、飼い主のミーシャおばさんも、マイロの成長に気づくだろう。からかいカラスがびっくりするぐらいなのだから。
でも、甘えたは、まだまだま健在のようで。
マイロのお気に入りの場所は、お母さんのおなか。
温かい気持ちになる絵本
怖がりで小心者のマイロが、不思議な怪獣の子どもと出会ったことで、心が成長した様を描く絵本。
作者の温かな目線が、マイロに注がれているのが伝わってくる。
生き生きと描かれるマイロがかわいらしい。
幼児、低学年向け。
冬の話なので、冬に読みたい。