あらすじ
たんぽぽのわたげを追いかけるねこちゃん。
一杯咲いたたんぽぽの綿毛を見て、いいことを思いつく。
ねこちゃんは、たくさん綿毛を集めて、ふわふわのお布団を作った。
ところが風が吹いてきたら、たんぽぽの綿毛がたくさんつまった布団は舞い上がり、空へ。ねこちゃんをのせたまま。
ねこちゃんは一体、どうなってしまうのでしょう?
のんびりのほほんとした春の陽気の中で
たんぼぼの綿毛が一面に頭をもたげているのを見ると、春の景色を実感する。
子どもの頃はよく、たんぽぽの綿毛を吹いて、飛ばしまくっていたっけ。
……などと昔のことを思い出してしまう、『たんぽぽねこ』。
ねこは、たんぽぽの綿毛をたくさん集めて、ふわふわのすてきなお布団を作る。
冷静に考えればそれだけの布団をつくるのにものすごい数の綿毛が必要なのだけど、この温かな作風の絵本の世界に、無粋なツッコミはいらない。
たんぽぽの綿毛で作ったお布団、きっとお日様のにおいがするんだろうなあ。
ねこちゃんサイズじゃ、枕ぐらいにしかならないけど、抱きしめて昼寝をしてみたい。
だけどたんぽぽの綿毛は、たんぽぽの種でもある。
風が吹いて、お布団がねこちゃんを乗せたまま、ふわふわと舞い上がる。
水色のキレイな空がどこまでも続いていそうで素敵だ。空を飛ぶなんてこわい思いをしているねこちゃんは、「素敵」なんて思っている暇なんて、なさそうだけど。
不時着した先で、布団の中の綿毛たちが、次のたんぽぽを咲かせたいから外に出してと訴える。
それを聞き入れたねこちゃんは、布団の縫い目をほどいて、綿毛たちを開放してあげる。
さようなら、また今度、たんぽぽのお花を咲かせたら、お会いしましょう。
話に起伏があるのに、どこかのんびり
話に起伏があるのに、どこかのんびりのほほんとした空気が漂っている一冊。
春の陽気を感じ取れる、温かみの感じられる、素敵な絵本だ。
幼児向け。
読み聞かせにも向いているだろう。