絵本の森

『とのさまのひげ』──ひげ、逃亡!

あらすじ

いばりんぼうの殿様のひげは、「もうこんないばりんぼうの殿様のひげはいやだ」と逃げ出した。
ぴょんぴょん跳ねて逃げるひげ。殿様と家来は捕まえようと追いかける。

ひげは、出会ったとかげに声を掛け、尻尾にとまって黒いリボンに擬態する。
だが、ネコがトカゲの尻尾をちょん切ったので、ひげは追っ手に見つかってしまう。

そうやって逃げた先で、ひげはいろんなものに擬態する。
最後は、女の子の鼻の下に収まり、そこが大いに気に入ったひげだったが……。

 

ひげが逃亡した先は……

いばりんぼうのとのさまのひげが、ある日突然、

「もう こんな いばりんぼうの
とのさまの ひげなんて いやだ!」

……と言って、逃げ出した。

ひげ、自分で移動できるんだ!?
というより、ひげ、張り付いてるだけだったんだ!?
もしかして付けひげなの!?

 

殿様と家来はひげを追いかける。
ひげは、いろんなものに張り付いて、追っ手から逃げようとする。
とかげの尻尾にはりついたり、アヒルの蝶ネクタイになってみたり、ハゲ頭のおじさんの頭に張り付いて、ちょんまげになってみたり……でも、それもどれもバレてしまうのであった。

 

追う家来と殿様、逃げるひげ。
追いかけっこが楽しい。

 

最後には、女の子の鼻の下に張り付いた。
それってつまり……

 

うん、女の子にひげが生えている状態になるわけだけど……

 

女の子、ひげを生やした自分の姿が気に入る。

ええええー!
どういう趣味なんだ……!

 

女の子は、ひげを気に入っているので、殿様にひげを返せと言われても返そうとしない。
両者、にらみ合っていたが……。

……というところで、お話は笑って大団円を迎える。

 

そうして、最後には、殿様の鼻の下にはまた、新しいひげが生えてきたそうだが……

やっぱり生えてるひげなのに、どうして逃げるなんて芸当が出来たのだろうか、ひげ……。

 

ひげを求めてあちこちと

逃げるひげを追いかける家来たちの姿が面白い。
ひげはいろんなものに化けるが、結局は女の子の鼻の下に安定の地を見出したそうな。

幼児、低学年向け。
ツッコミどころは満載だが、面白いお話である。