絵本の森

『とてもおおきなサンマのひらき』──でっかいにもほどがあるサンマの開き

あらすじ

買い物が好きな、またやさん。
ある日、お店で大きなサンマの開きが売られているのを知って、買って帰ります。
いざ食べようとすると、サンマは大暴れ。
サンマは、他の人間も驚かせようとして、去っていきました。

そしてまた、またやさんは、またもや、大きなスルメを見つけました。
気に入ったまたやさんは、スルメを買って帰ったのですが……。

 

でかいにもほどがある

買い物好きな、またやさん。
買い物をしていると、大きなサンマの開きが売られているのを見つける。

 

大きなサンマの開き。

 

どれぐらい大きいのかというと、平屋のお店四つ分の、でっかーい大きさ。
もはや、これ、サンマの開きというか……

サンマに似ている謎の生き物の開き、といったほうがいいのでは……?

 

またやさん、このサンマを買う。
どうやって持って帰ったかというと、一人で担いで持って帰っているのだが、やっぱりこれ、サンマによく似た別の生物の開きなんじゃないかな……。
でっかいサンマの開きを持って帰ると、みんな、大喜び。
早速食べようとしたら……

サンマは とつぜん からだを とじたり ひらいたりして おおあばれ。
みんな ふきとばされて おおさわぎに なってしまいました。

サンマ生きとる!!!!!!!
開きになってるのに生きとる!!!!!

 

そしてサンマは、他の人たちをさらに驚かせようと、立ち去って行ったのであった……。
またやさんの知り合いたちは呆然と、サンマの開きを見送っている。
読者の私も呆然としている。

 

そんなこんなで、またやさんは、大きなスルメや、大きなたいやきを買って帰る。
もちろん、大きさは最初に登場した大きなサンマの開きと同じぐらいの大きさである。
そして、一人で担いで帰るのだが、結局、買ってきたものがみんななぜか生きているので、食べる段になると大暴れして逃げ出してしまい、食べることが叶わなかった。

 

大暴れするぐらいなら、何故に売り場におとなしくおさまっているのか。

 

奇想天外さに、呆然である。ぶっとびすぎていて、思わず笑いが出る。

またやさんは買うもの買うものみんな大暴れして逃げ出してしまうので、「もう大きなものは絶対買わない!」と心に決める。
賢明である。

 

そして次の日、彼は大きな松葉蟹を見つけるのであった……。

 

奇想天外な発想で笑いを誘う

発想が奇想天外で、笑いを誘う。
話が反復するので、次の展開を想像しやすく、ビジュアルも大げさなほど大きく描かれているので、見ていて楽しい。
幼児向け。