あらすじ
犬のジョージはいい子です。
だから、飼い主に留守番を頼まれても平気です。いい子だから。
でも……
飼い主がいなくなった途端、台所でケーキを見つけてしまったジョージ。
ぼくはいい子だけど、ケーキ、おいしそうだなあ……
どうする、ジョージ!
何かをやらかす前に一度
これはかわいい犬の絵本が出た。
「ぼくはいい子だ」と自己申告する、犬のジョージ。
「ぼくは いつでも いいこだよ。
いいこじゃなかったことなんて あったかな」
自己申告する子ほど、怪しい。
本当に? 本当にいい子なのかなあ?
飼い主が少しの間出かけてくるから留守番をよろしくね、と言われ、大丈夫!と請合ったジョージ。
自分はいい子だーと思っているのですが……
なんと、台所にケーキが!?
ぼくはいい子にしてるっていったけど……ケーキはおいしそう……。
そこで、タイトルのフレーズが出てくる。
どうする ジョージ!
そして結果……
ジョージ、ケーキ食べた。
おまえいい子じゃないやんけー!!!
それからというもの、興味の引くものを見かけては、「どうする ジョージ!」と自問する間があるのにも係わらず、結局、したい放題やりたい放題。
おやおや、自分はいい子だって言ってたのは、どこの誰でしたっけね?
そして、飼い主に注意されて、ハッと気づくジョージ。
「グスン。ぼくは いいこにしてるって
いった。いったけど。
いいこじゃなかった……」
涙目のジョージがかわいい。
そうだね、ちょっとやりすぎちゃったね。
そこで現れるのは、このフレーズだ。
どうする ジョージ!
そう、やらかしてしまったことは仕方がない。
これからどうするかが大切なことだ。
飼い主と一緒に散歩に行くジョージ。
さっきと同じように、ジョージの興味を引くものが次々と現れる。
でも……
ジョージはもう見向きもしない。
自分のやったことを反省して、いい子になったのだ。
……と思ったら。
目の前に現れたのは、ゴミ箱!
ジョージにとって、ゴミ箱ほど、わくわくするものはない……。
そこでまた現れるこのフレーズ。
どうする ジョージ!
最後のページに再度、「どうする ジョージ!」と繰り返されているのが、なんとも海外絵本らしい間の取り方で面白い。
さて、ジョージはゴミ箱を前にどうしたのだろう?
かわいい犬がいい子になる?
文章量が少なく、シンプルな絵柄、シンプルなお話のこの絵本だが、ユーモアいっぱいで読んでいて楽しい。
犬好きのかたはさらに楽しんで読めるだろう。
幼児、低学年向け。
もしかしたら、子どもも、何かやらかす前に、「どうする?」と自問自答しているのかも。
読み聞かせ映えもしそうだ。
犬好きなおとなにもオススメしたい、癒される一冊だ。
ネコ好きな方には、『ゆうかんな(?)くろねこ くろすけ』をオススメする。