あらすじ
べんとうべんたろうは大好きなエリーゼのために、お弁当を作ることにしました。
まずは、弁当箱にご飯を入れます。
おいしいご飯は、日本の田園から。
早速田園に向かって、お米を刈り入れ、脱穀炊飯します。
おいしい白ご飯を手に入れることが出来ました。
お次は玉子焼き。
ロシアの湖で、白鳥の卵を使って卵選択肢焼きを作ります。
そうやっておいしいお弁当を作っていくべんたろう。
どんなお弁当ができあがるのでしょうか!?
エリーゼのためにうんめー弁当を作るよ
タイトルありきではないかと思わせるほどの、タイトルと表紙にインパクトのある本。
表紙には、音楽室で見るような髪形の男の人が描かれている。
主人公の名前は、べんとうべんたろう。
……うん、名前も例のあの人とよく似た名前だね!
べんたろう、大好きなエリーゼのためにおいしいお弁当を作ることを決心する。
……って、エリーゼはそのままなんかい!
べんとうべんたろうとかごまかす必要なくなっちゃったじゃん!
おいしいお弁当にはおいしいご飯。
日本の田園にお米を取りに行く……
……ん?
でんえん……
交響曲第六番田園!
べんたろうは、ダダダダーン と日本の田園へ。
この効果音、あのダダダダーンだよね?
もう隠したりごまかすつもりもなくなったよね。
もしかして、べんとうべんたろうって言いたかっただけなのでは……。
いやまさかそんな。
ベートーベ……べんたろう、稲刈り脱穀お釜で炊飯までやり遂げて、ご飯をゲット。
稲刈りから入るってすごい愛情である。
お次は玉子焼き。
たまごを手に入れるため、ロシアの湖へ……そこで白鳥の卵をゲット……。
ん?
白鳥……湖……
白鳥の湖!
でも作曲者はピョートル・チャイコフスキーだぞ!? ベートーベン縛りじゃなかったんかい!
そのほかにも、チャイコフスキー茶、ショパンのパン、シューマンのしゅうまい……とオヤジギャグも真っ青な食べ物が続々登場。
それだけ言いたかったんちゃうんかい、とツッコミを入れたくなるほどの唐突さだ。だが……このノリ、嫌いじゃない。
着々と進むエリーゼちゃんのためのお弁当作り。
ウィーンにてたこさんウィンナをゲットすると、舞台は宇宙へ。スケールでけー!
しらすぼしでしらすをゲットだぜ!
続けて、ギョウ座でギョウザをゲット! もはや音楽縛りもどっかいってしまってる感すごいぞ!
そして最後に、白ご飯の真ん中にはもちろん、すっぱーいあの星をつめて。
ダダダダーン!
おいしいお弁当のできあがり!ソナタのために つくりましたよ、エリーゼちゃん。
うんめー!
最後の最後までオヤジギャグノリ、潔い。
……でも、ベートーベンってこんな髪型をしてましたっけ?
私の記憶ではもうちょっと髪の毛が荒ぶっていたような気がするんですが……。
音楽オヤジギャグが飛び交うおもしろ絵本
音楽に関係する駄洒落が飛び交うこの絵本、面白いことは面白いのだが、ある程度の知識がないと元ネタが分からず笑えない。
私もあまり音楽には詳しくないので、気づいていない駄洒落もありそうだ。
駄洒落が分からなくても、べんたろうがお弁当を作る話にはなっているので、ただ読むだけでも楽しめることは楽しめる。
読み聞かせもできるが、件の「ダダダダーン」は効果音としては優秀だが、元ネタが分からないとまたちょっと受け取り方が変わってくるかも。
低学年、幼児向け。