絵本の森

『くまさんどこ?』──くまさんを探して……意外な展開に「おっ」となる一冊

あらすじ

ある男の子が、くまさんを探している。
家のあちこちを探すのだが、見つけられない。

でもよく絵を見てみると、くまさんの身体の一部が見えているよ。
男の子は気づかないのかな?

男の子は外にまでくまさんを探しに行くけど、やっぱり見つけられない。
ねえ、どこにいるんだと思う? 知ってるなら教えてよ。

意外な展開に、思わず笑みがこぼれる一冊。

 

文章は少ないながらも、意外な展開が面白い一冊

二段構えで読み手をひきつける、面白い絵本だと思った。

主人公の男の子は、「くまさん」を探している。
あちこち探すのだが、少年には見つけられない。
だが、絵には、クマの身体の一部がちらりと見えているのだ。手や足、鼻先、大胆にもお尻までも。

これだけで、読み聞かせをしたときの盛り上がりが安易に想像できる。
「ほらほらあそこにいるよ」「違う後ろだってば」……こんな指摘の声が子どもからは飛ぶだろう。

この絵本を一読したときには、私も、しむらーうしろうしろーとほほえましくも思っていたのだが、オチは思いも寄らないほうへ展開
する。

なんと、少年が探していたのは……?

 

というところで、「ええーそうだったのかー!」と思わず声に出しそうになった。
これはおもしろい。

 

この絵本には、読み手にも「くまさんどこ?」と尋ねてくる。
そのときはまだオチを知らないので、「ほら後ろに……」とか、「近くにいるよ」とか答えてしまう。
文章はとても少ないのに、こういう問いかけによって、ますます読み手を物語に引き込んでくる。絵本に親しむのに最適な一冊だと思う。

 

読み聞かせにぜひおすすめしたい

文章量が少なく、絵がメインのこの作品。
読み手を意識した構造をしており、読み手を物語に巻き込んでいく。

これはぜひ、読み聞かせしてもりあがりたい一冊。
子どもから、さまざまな反応を引き出せるだろう。
幼児向け。