あらすじ
朝起きると、しゃっくりが出ていた。
がいこつはしゃっくりしながら朝の身支度を整える。
しかししゃっくりはじわじわと日常をおかしはじめるのだった……!
このしゃっくりは、どうすれば止められるのか!?
タイトルが秀逸すぎるしゃっくりがいこつ
がいこつにしゃっくりを組み合わせるなんて、ずるい。
がいこつ好きの自分としては絶対にはずせない一冊ではないか。
がいこつ、といえばホラーを思い描かれがちだが、今回の『しゃっくりがいこつ』は全然ホラーじゃないし、ついでにスプラッターでもない。安心してほしい。
「しゃっくりがいこつ」なんてタイトルだともうおもしろい絵本の予感しかしないわけだが、登場するがいこつの、(主に困った)表情の豊かなこと。
しゃっくりが止まらなくなって困った顔が、これまた弱りきっていてコミカルだ。
しゃっくり……それは止まらないとわりと困る代物。
しゃっくりするごとに身体がはねるので、なにをするにもうまくいかない。本書のがいこつだってそうだ。
彼の悪夢は、目覚めてすぐに始まっていた。
そう、それはSHYKKURI──ヒック、ヒックと止まらない。
この際ベッドのヘッドボードに“やすらかにねむりたまえ”なんて書いてあるのなんか、どうだっていいぐらいの悪夢の幕開けである。
シャワーを浴びているときにしゃっくりがじゃまして石鹸が飛んでいってしまうし、歯を磨けば下顎の骨が吹っ飛ぶ。
……うん?
そもそもがいこつがシャワーを浴びたり歯を磨くの自体おかしい?
いやいや彼はするんです。
しゃっくりしながら、落ち葉かきや友達のオバケとキャッチボールを!
しかし、しゃっくりはしつこいものだから、何かと身体がはねていうことを聞いてくれない。ヒック、ヒック、ヒック……
もうだめだ、もうこのしゃっくり止めよう、ということで、しゃっくりを止める方法を思いつく限りに試していくがいこつ。
さて、彼のしゃっくりはどうやって止まったのか──オチがおもしろいので、ぜひみてみてね。
ちなみに、しゃっくりはどうやって止める?
自分は息を止めるのと、水を飲むのを試すかなあ。
文字も大きく、シンプルに
文字も大きく、文章もシンプルに短くて読みやすい一冊です。
一人読みにも向いているでしょう。
コミカルながいこつの様子は、読み聞かせにも映えそうです。
幼児、低学年向け。
あと、がいこつ好きのおとな向け。