あらすじ
レストランのコック見習いのきつねくん。まだ料理は何にもできません。
あるとき、くまのコックさんは、出かけてくるからその間にお店の掃除をしておくように、ときつねくんに言って出かけてしまいます。
きつねくんが、お店に「準備中」の看板をかけようとしたら、友達のたぬきくんとうさぎちゃんがお客さんとしてやってきてしまいました。
オムライスが食べたいな、という二人に、きつねくんはつい、まかせとけと安請け合いしてしまい……
こっそり作ったオムライスのお味は……?
読み終わると、オムライスが食べたくなる一冊。
コック見習いのきつねくん、先生コックのくまさんが出かけている間に、お客さんが来てしまって、ついつい、コックのふりをしてしまうのです。まだまだ料理も満足にできないのに……。
見ていて、いつきつねくんのコックのふりがばれるか冷や冷や。
そんな心配をよそに、お客さんで友達のたぬきくんとうさぎちゃんが手際よく、オムライスを作っていきます。きつねくんのコックのふりは相変わらず苦しいものですが、オムライスができていく過程が細かく書かれていて楽しそうです。
フライパンの中をしゃもじを使っていためる表現を、変形型に切り抜いたページをめくることで体験できるように工夫されており、料理への興味を引き立ててくれます。
おいしいオムライスができあがってめでたしめでたし……のその後の、きつねくんの必死のごまかしぶり、ちょっと笑えました。
でも、今回はうまくごまかせたけど、知ったかぶりは今に困ったことになるからね、きつねくん。
オムライスを作ってみよう
料理への興味を引き立ててくれる一冊。
お話はかわいらしく、きつねくんの苦しいコックのふりにも、思わず苦笑が出てしまいます。
だめと言われていたことを破っちゃった上に勝手なことをしてしまっていいのかな、とちょっと思ってしまいますが、終わりよければすべてよし……ということにしておきましょうか。
暖かい絵柄、ページの仕掛けと読み聞かせも楽しめるでしょう。内容は低学年、幼児向け。