読み終わると、きっとあなたもてんぷらが食べたくなる。
あらすじ
食べることが大好きなうさこは、こねこくんのお弁当からおかずのてんぷらを味見させてもらい、それがとてもおいしかったので、自分で作ることにしました。
てんぷらを作るうさこ。
おいしそうなてんぷらの匂いが、オバケのいるところまで漂っていき、それに引き寄せられてオバケがやってきます。
うさこに隠れて、てんぷらをつまみ食いするオバケ。
でも大変!
オバケはうっかり、あげる前のころもが入ったボウルにぼちゃん!
それに気付かないうさこは、おばけをそのまま……
てんぷらが食べたい
読後、一番に思ったことは、“てんぷらが食べたい”。
食べ物が出てくる絵本は大抵、みんなおいしそうでいけません。おなかが空いてきます。
こねこくんが食べているてんぷらを味見させてもらって、おいしいと思ったうさこ、自分でてんぷらを作ることにします。
せっせとてんぷらを作る場面、どんなにおいしいてんぷらができあがるのか、読んでいる側もわくわくしてきますね。おなかが空いてきます。
できあがったてんぷらはとてもおいしそう!
うさこ、ちょっとだけでいいから、味見させてくれないかしら……?
なんて思っているところに、オバケが匂いをかぎつけてやってきます。
そうですよね、あんなにおいしそうなてんぷらなんですから、ふらふらと引き寄せられるのも仕方ありません。
オバケ、てんぷらをパクパク。いいなあ、私も食べたい……。
調子に乗って食べすぎたのでしょうか、オバケが危うくてんぷらになりそうに!
ハラハラする展開で目が離せません。
でも……うさこ、ころもの中でもがいているおばけを箸で捕まえて、「いやに いきのいい やさいね。」なんて、天然うっかりさんなのか大物なのか……。
うさこのマイペースぶりに終始、苦笑が絶えません。
途中のメガネの伏線も見事回収。オバケのハラハラ、メガネの伏線、物語としてもとても面白いです。
うさこのキャラクターもマイペースでとぼけてて好ましく感じます。
裏表紙のオバケ、これは満腹で満足しているオバケなんですね。
本を読む前だと分からないけど、読んだあとで見ると分かる仕掛けはニヤリとさせます。
こういう仕掛けは大好きです。
それにしても……
それにしても……
……てんぷらが食べたい。