おいのこもりに住むみみずくが教えてくれたおかしなお話。
泥棒学校のかわいい生徒…たち……?
泥棒学校に通う生徒たちは日々、一生懸命、一番悪い泥棒になるように勉強しています。
この設定からして、もうすでにおかしくてへんてこな話になる予感しかしなくて、わくわくしますよね。
泥棒学校の生徒たちは、絵ではこれまた強面の悪そうな男の人たちなのですが、素直に先生の言う事を聞き、素直に返事するほどかわいい生徒なのです。
ある日、先生は宿題を出します。
その宿題は、何か泥棒をしてくること。
次の日、宿題をやってきたという生徒たち。
でも、どの生徒もまじめにやってるのに何だかとんちんかん。
宿題の出来に怒った先生でしたが、気を取り直して明日は遠足に行くぞと告げます。
遠足に喜ぶかわいい生徒たち。
でもその遠足は夜に行く遠足だというのです。
一体、どんな遠足になるのでしょう……
その夜、遠足に集まった先生と生徒たち。
遠足の目的は……なんと、かねもちむらに泥棒に入ること!
先生と生徒たちは、たくさんお金を持っていそうな、村で一番大きな屋敷に泥棒に入ることに決めました。
先生と生徒たちは、見事お金や宝物をたくさん泥棒してきてしまうのでしょうか?
軽快な語り口と、面白おかしい物語展開
ちょっとお間抜けな、怖くない泥棒が出てくる絵本。言わずと知れた名作です。
絵での生徒たちや先生は、どれも強面の悪人面なんですが、話していることややっていることがおかしくて怖くありません。
むしろ、どこかとぼけていて、お間抜けで、魅力的に見えるほどです(泥棒なのに!)。
この先一体どうなるんだろう?と気になって、ぐいぐいお話の中に引き込まれていきます。ストーリーの展開の面白さを体験できる一冊。
また、語り口が軽妙で、読み聞かせ映えもしそうです。
オチもしっかりあって、なるほどと納得すると同時に、思わず笑ってしまいます。
芝居がかった台詞も、展開の面白さにふさわしい。
是非一度読んでみてほしいなと思います。
上質な「面白さ」がありますから!