おぱあちゃんの家に「くものす」を届ける事になったおばけの姉弟。
さて、うまくおつかいできるかな?
姉と弟のおつかい冒険!
今日は日曜日。
おばけ家族は、くものすをとりに来ていました。
なんたって「くものす」はおばけの大好物。
いいくものすがたくさんとれたので、お母さんはさくぴーちゃんにこういいます。
「ねえ さくぴーちゃん、おばあちゃんの うちにも くものすを
とどけてくれない?」
そこへ弟のたろぽうが自分も行く!と言い出し、果たして姉のさくぴーと弟のたろぽうのおつかいが始まったのです。
ゆるーい感じのおつかい話
おばあちゃんのうちにくものすを届けたらおしまいになるおつかいのはずが、今度はおじさんのうちにおつかいに。
おつかいということで緊張しているのかなと思えば、全然そんなこともなく、マイペースに、おつかいに出かける姉弟。しっかりもののお姉ちゃんと、好奇心旺盛な弟。いいコンビです。おつかいにたいするこのゆるーい感じ、見習いたい。
無事におつかいを終えて、おいしいご飯を食べてこのお話はおしまい。仲のよい姉弟が見られる絵本です。
画面のあちこちでいろんなおばけが細かく描かれていて、話の本筋とは別に、また違った楽しみ方ができます。漁をするおばけや、染物屋さんの亀、とかげのカフェ、ミミズチョコ工場などなど。こういう本筋とは違ったところで遊び心が花咲いたような画面、大好きです。見ていると楽しくなってきませんか?
また面白いのが、登場する食べ物。
さくぴーもたろぽうもおばけなので、人間とはまたちょっと違ったものを食べています。
なんたって、おばけの大好物は「くものす」!
おばけのお母さんは、いっぱいとったくものすを、「くものすゼリー」にしようか、「くものすオムレツ」にしようか、「くものすそうめん」にしようかと考えています。名前を聞いただけで、それってどんな食べ物???ってなりますよね。
他にも個性的な食べ物がたくさん登場します。
「あなせんべい」「よつゆちゃ」「はっぱあじのあめ」「どんぐりあじのあめ」「くものすのぐるぐるだんご」「つくつんあげ」……
興味が尽きない人のために、最後のページにレシピが載っています。でも、これはとてもとても、人間の口には合わないなぁ……
読み聞かせなら幼児でも
一人読みは低学年向けですが、読み聞かせるなら幼児でも楽しめる内容です。中学年以上には向かないでしょう。
おばけの暮らしぶりを垣間見れるこの一冊、シリーズ展開しているそうで、もっと世界が広がっていきそうです。
想像力の刺激される絵本ですね。
同シリーズ、つながりのある絵本紹介